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夜の手前



夜が降りる前

真っ赤に染め抜かれた空

硝子瓶に詰めて
河を越えようと
足掻くきみが
水溜に移って 


言葉を交わすことも
手を繋ぐことも
軀を重ねることも
ひとりじゃできない

きみを抱きしめる腕は
脆くて

他のなにかを護ることすら
危うくて


この目に映るもの
全て


愛することなんてできないんだ


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