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虎の英才教育はたまには失敗する

昨年38年ぶりにアレのアレを達成した阪神タイガース。対戦相手がオリックスだったこともあり、職場にいる関西出身の先輩にオリックスと阪神どっち応援してるんですか?と聞いたら、「俺は実家がグリーンスタジアムに近かったからオリックスだけど、息子は阪神」
「え…でも、息子さん関西に住んだこと一度もないですよね?」
「いや、親戚が洗脳してくるから…笑」
あーこれが虎の英才教育というやつか笑
『虎の英才教育』とは阪神タイガースを愛するが故にタイガースファンの親(または親族)が子供をタイガースファンに仕立てることである。

そして私もその英才教育を受けた1人である。

私の母は福岡生まれだが、大阪に住んでいたことが長く阪神ファンである。それゆえ、私も虎の英才教育を受けた。とりわけ嫌だったのは阪神のベースボールキャップだった。
物心つくかつかないか微妙な子供にとって白地に黒の謎のロゴが入った帽子を被らされるのは苦痛だった。それこそ関西に住んでいるのだったら周りに同じ帽子を被っている子がいただろうから救われたかもしれない。しかし、周りにそのような帽子を被ってる子供は1人もいない。
何度も被るのを拒否し怒られた。でも、このダサい帽子(阪神ファンの方ごめんなさい)を被るのがすごく嫌だった記憶だけは残っている。
幼稚園に入った頃、ちょうどJリーグが開幕したころなのだろうか、サッカーブームが起きていた。私も他の子供と同様、サッカーにはまっていた。そして、その日がやってきた。サッカーの帽子が欲しいと親に懇願し、カズのいた読売ヴェルディかゴンのいたジュビロ磐田の帽子かで悩んだ挙句、ジュビロの帽子を買ってもらうことになった。その日を境に阪神のキャップを被ることはなかった。

そこからイチローを観にオープン戦を一度観に行くことはあったものの、ホークスファンとなる小学校高学年までほとんど野球には興味を示さなかった。

ホークスファンとなったことで、他球団にも触れることで自ずと阪神に対しての苦手意識は無くなっていき、今ではタイガースも他球団と変わらず公平な目で見ることができる。だが、このまま阪神に対する苦手意識が先行し、野球を観ない大人になっていたかもしれない。
タイガースファンだけではなく、他球団そしてそれ以外のスポーツファンは、自分の趣向を子供に押し付けてはいけないと思う。

最後に、試しにChatGPTに「虎の英才教育」についてどう思うかを聞いてみた。

「虎の英才教育」とは、阪神タイガースのファンである親が子供に同じチームを応援させるための教育のことですね。このような教育は、スポーツチームへの情熱や忠誠心を家族間で共有する一つの方法と言えます。それは、家族の絆を深めると同時に、地域の文化や伝統を次世代に伝える手段ともなり得ます。

例えば、タレントの千秋さんは、熱狂的な阪神ファンである父親から「虎の英才教育」を受けたと公言しています1。また、阪神タイガースの監督である岡田彰布さんも、幼少期から阪神への愛着を持ち続け、「英才教育」を完遂したとされています

このように、スポーツは単に試合を楽しむだけでなく、人々を結びつけ、共有する価値観や思い出を作る素晴らしい手段です。ただし、子供が自分の意志でチームを選ぶ自由も大切にするべきです。親の情熱を共有することも素晴らしいですが、子供自身がスポーツを通じて自分の好きなチームや選手を見つけることも、同じくらい重要だと思います。それによって、スポーツの真の楽しさを知ることができるでしょう。

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