1年まとめ | エッセイ
2023年度も終わり。
大学入学を始め、さまざまなことがあった1年でした。せっかくなので、振り返ってみます。
大学にて
2023年の4月、京都芸術大学の文芸コースに3年次編入しました。もっと文章を書けるように、読めるようになりたくて。
試験もない通信制の大学、ちゃんと学べるの? 友達はできる? 不安もいっぱいでしたが、幸運にも友人や先生方にも恵まれ楽しい学生生活を過ごしました。何事も自分から動けばなんとかなる、というのは通学の大学や仕事とそこまで変わらないですね。
特によかった科目
日本文学 (スクーリング・98点)
日本近現代文学の流れを俯瞰的にとらえる授業。先生は戦争禍の読書体験研究がご専門。戦争と文学の絡まり、太宰治は他人の文章を借り受けていたなど、衝撃の連続でした。最後のテストでは、太宰治『皮膚と心』と化粧品ポスターから戦時中の女性像を考察するなど。
短歌と俳句 (スクーリング・100点)
人生で初めて俳句に挑戦。とにかく楽しかったです。短文なほどに情報の取捨選択に迫られますが、それは小説やエッセイでもきっと同じ。ほかの文芸にも活かせる技術が多いように思いました。
インタビュー (レポート・98点/100点)
短歌に詠んだアフガニスタンの友人に取材しました。悲観的な話ばかりかと思っていましたが、母国の美しい場所や文化についても多く語ってくれて、胸がいっぱいに。メディア規制が敷かれて取材記事は外部へ公開できないのが悲しい。平和を祈ります。
エッセイ (レポート・88点/100点)
レポートでは自分の結婚式の日のことを、テストでは親友の話を書きました。自分自身と徹底的に向き合い、人が読んで面白いものにするって本当に難しい…。
合同企画・出版本
コース横断型の企画2件に参加しました。
『瓜生山の本屋さん』より、小説 「狐の好物」
有志の京都芸術大学の通学生・通信生24名が参加し、製本化されたものは文化祭で販売されました。多くの方にご購入いただけたとのことで、嬉しかったです。
『夜灯舎』より、小説「母の手をはなれて」
通信の有志17名が参加し、イラスト・デザイン・小説を3人1組でそれぞれ担当して作品を完成させる、という企画。初めてのことばかりで苦戦もしましたが、とてもいい経験でした。
自主企画『文芸実践会』
入学してからずっと、やりたいな〜と思いつつ温めていた企画。文芸コースの有志10名ほどで月に1度テーマを決めて作品を提出し、相互批評をします。11月から始めて無事に5回開催し、本学の先生にもゲストで来ていただくなど充実した内容になってきました。
団体の運営が初めてで、常に怖々としているのですが…みなさん勉強熱心で、一緒に学べてとても楽しいです。これからも、みんなで挑戦できる場を作っていきたい。今後とも何卒よろしくお願いします(深々)。
想像以上に、いろんなことに挑戦できた大学生活。学べることはすべて学んで、身につけていきたい!
1番よかった本
島本理生「憐憫」
島本理生さんの作品どれも大好きなのですが、こちらはダイレクトに刺さりました。後悔しない選択の連続の中で生まれる、一生ものの後悔。幼いころに喪われた還ってこないものたち。
さらっと読めてしまうボリューム、物静かな雰囲気ですが内容は仄暗く重い。響かない人には響かない、いや、響かないほうが幸せなんじゃなきかと思ってしまう。出会えてよかった、大好きな1冊です。
1番よかった映画
「君たちはどう生きるか」
今年はそんなに多く観れなかったのですが、1番よかったものと言われたらこちら。ジブリ作品で初めて立ち上がれなくなったし泣きました。
未来を知ってしまったらどうするか。受け入れた上で生き続ける勇気はあるか。誰のために、何のために、どのように生きるのか。
悪意のない演出や分かりやすいストーリーも好きだけれど、観客の手に委ねられている作品もよいものだなと思いました。頭を使う映画ですが、メッセージはまっすぐに放たれています。アカデミー賞おめでとうございました。
公募への作品応募
12月から、月に1〜2作品を目標に公募に出しています。ほとんどは選外ですが、優秀作に入ったもの、途中まで通過したものも。
エッセイ『怖かったエンジニアに転職。楽しく「人の役に立つ」世界が待っていた』
かがみよかがみ・AERA dot.にて、優秀作をいただきました。
理系の学問や職業ではなぜいま、女性の力が必要とされているのか。数少ない女性エンジニアとして働く私が自分の職業観を言葉にしたエッセイが、優秀作に選出されました。AERA dot.に掲載され、多くの方に読んでいただけて嬉しかったです。
このエッセイを書くにあたって自分が一番考えた「好きなことを仕事にするのが正解なのか」という問いがあります。好きなことで食べていくことが至高である、という価値観、根強いですよね。でも私は、できることを仕事にしてそれを好きになれて、いま日々が充実しています。どっちが正解、ではなくて、きっとどっちも正解で。楽しく誇りを持って働けること、それが大事なんだなと思います。
身近な人を始め、いろんな方からエッセイの感想をいただきました。「好きなことで稼いでいなくても、後ろめたく思わなくていいんだ」「せっかく取った資格を使っていない今の仕事でも、楽しいと思っていいんだ」「仕事が人をつくる、その言葉を思い出した」など、嬉しい言葉ばかりでした。「伝わる」ことの喜びを感じることのできた貴重な経験でした。
SF小説『桜の伴奏者』
初めて書いたSF作品が、創元SF短編賞の一次選考を通過しました。
ほとんどSFを読んだことがなく、プロットから大苦戦した本作。設定を決めるまでにたくさんの時間を費やし、執筆にはぶっ通し4時間を2回して完成しました。楽しかった!
内容は私らしく、大きな救いがあるわけではない、小さな灯火が揺らいで終わるようなお話です。稚拙な部分はたくさんあるけれど、個人的にはとても気に入っています。推敲して公開しようかな。初めて書いた夫婦ものだったので、夫に読んでもらう時かなり気まずかったです。
仕事と勉強で忙しいながらも、よく遊びよく食べていた1年でした。健康的!!!
国内旅行
コロナが収まってきたこともあり、少し多めに国内旅行に行った年でした。
・5月に2泊3日の日光・益子旅
・8月に7泊8日の北海道・青森旅
・10月に2泊3日の大阪旅
・10~11月に4泊5日で京都へ(ほぼ講義)
・2月に2泊3日の仙台旅
・3月に1泊2日で軽井沢
これとは別で夫や私の実家(地方)にも2回ずつ行っているので、そこそこ移動していますね…。「今週末って3連休だね」「特に予定ないよ」「旅行いく?」みたいな雑な決定で旅行に行きがちな夫婦。無計画ですね。まあ楽しいからいいか。
旅行でやってよかったな〜と思ったのは、1週間以上の滞在の際は荷物を予めて段ボールに詰めて宿泊先に送ること。最終日に不要なものやお土産を詰めて自宅に送り返せば、手荷物が最小限で済みます。お土産も郵送で送るようになってきました。
また、北海道や東北は海の幸、大阪や京都は懐石料理や粉もんを食べがちですが、(もちろんそれらは絶対に食べた上で)フレンチやイタリアンのお店に行くのが楽しかったです。その土地の食材がふんだんに使われたお料理は、東京では食べられないものも多いように思います。
美術展・写真展
思ったより行けなかったなあという気持ち。なかなかインプットの時間がとれない…。
まって、めちゃくちゃ行ってるね…?
自分でもびっくりしました。ご学友が美術館に行こう〜と誘ってくれることが多いのも理由かしら。よいことです、2024年度もたくさん行きたい。
ペット
ペット不可物件につき動物を飼えないでいるのですが(猫が飼いたい)、熱帯魚は数匹います。今年お迎えしたのは、レッドグラミー。
可愛〜〜〜!!!
リビングの水槽にいるので仕事中見えるのですが、1分1秒可愛い。とても賢いので、私が近づくと飛んで来てくれます(私を餌だと思っている可能性も高い)。
今はまだ4センチくらいですが、成長すると10センチほどになるとのこと。楽しみすぎる…健やかに大きく大きくなってね…!
なんだかやけに忙しく、充実した年だったなぁと思ってはいましたが…。こうしてまとめてみると、これは忙しいでしょうよという気持ち。
平日はフルタイム勤務+そこそこの残業なので、休みの日にすべてを突っ込んでいる感じがあります。濃い1年だったな…。
繰り返しになりますが、友人や先生、周りの環境に恵まれた年でした。本当に本当に本当にありがとう。noteをいつも読んでくださる方にも大感謝です!
2024年度は、①料理をもっとしたい、②休むべきときはしっかり休む、③たくさん本を読みたくさん書く、の3本立てでいきたいと思います。
1年間ありがとうございました!
来年度もよろしくお願いします!
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