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「ライバルはいつも過去の自分」7年間のカナダ生活で掴んだ自分への信頼と自信

言語も違えば、習慣や考え方も違う。一筋縄ではいかないのが海外生活。
SHElikesのコミュニティ CPだったKaoriさんは、カナダに7年間住んでいた経験があります。
画面越しでも伝わるくらい明るいオーラのKaoriさん。そんな彼女でもカナダでは苦労したことも多かったそうです。
今回はそんなKaoriさんにカナダでのご経験やSHEコミュニティに対する想い、そして今後の展望についてたっぷりと伺いました。

このインタビュー記事はキャリアスクール “SHElikes”の10期海外コミュニティのメンバーをインタビュー取材したものです。 海外の魅力に触れたメンバーの紹介を通して、この記事を読んでくださるみなさんが少しでも海外に興味を持ってもらえるきっかけになれば幸いです。

SHE:SHElikesの略称 SHEメイト:SHEの受講生 サポ隊:コミュニティサポートメンバー CP:コミュニティプランナー


Kaoriさんのプロフィール

【プロフィール】
兵庫県神戸市生まれ。外国語大学を卒業後、アパレル関係の仕事に従事。2014年に幼い頃から夢だった海外移住を叶えるためにカナダへ。
2020年の終わりに7年間のカナダ生活を終え日本に帰国。
現在は英語教師の正社員として働く傍ら、フリーランスを目指しSHElikesを受講中。9期のaround30のCP。SHEキャリアプランナーとしても活動予定。

"いつかは"と夢みた海外

──Kaoriさんと海外の出会いはどんなものだったのでしょうか?
小学生の時に映画のタイタニックを見て感動し、すごく単純なんだけど「ディカプリオかっこいい!英語を喋りたい!」って子供ながらに思ったのが最初のきっかけだった気がします。
小学校高学年の時に自分から「英会話スクールに入りたい!」と親にお願いして英語を学び始めました。それだけ憧れの気持ちが強かったんですね。

好きな英語を更に伸ばしたかったのと、いつかは留学に行きたいと思っていたので大学は外国語大学を選びました。
でも、大学には私より英語が上手い人が沢山いて、英語には全く自信がありませんでした。レベル別に分かれる英語のクラスも下から数えたほうが早いようなクラスにいて。
在学中は留学に行くキラキラした人たちを横目に、自分も行きたい行きたいと思いながら、結局自信がなくてその一歩を踏み出せませんでした。

──では、カナダに行くのは社会人になってから?
大学を卒業してアパレル関係の仕事をしていたのですが、どこか自分の中で「外国語大学を卒業して、海外に行きたいと思ってきたにもかかわらず、海外に行ったことがない」というコンプレックスがずっとありました。
そんな中、カナダに住んでいる友達から「カナダは住みやすいし楽しいよ」という話を聞いて海外移住に対する熱が更に高まりました。
入社して1年間はお金を貯めるためにアパレルの仕事を続けて、資金が貯まったところで仕事を辞め、カナダに思い切って行くことにしたんです。

地元神戸の夜景

念願の海外、カナダへ。

──カナダでの生活は実際どうでしたか?
住んでいたバンクーバーは自然豊かで田舎の雰囲気もあるのですが、少し歩けば賑やかな都市にもすぐアクセスできるところで。ちょっと地元の神戸に似ているなあ~と思っていました。住みやすくてすごく好きな街です。

トイレとか衛生の面では、衝撃的でしたね。日本はどこも綺麗だし、清潔ですけどカナダではそうではなくて。日本の素晴らしさに改めて気づく機会でもありました。

──現地ではどのようなお仕事をされていましたか?
最初の仕事は、日本食居酒屋のキッチンでのバイトでした。キッチンでの仕事でしたし日本人しか働いていなかったので、使う言語はほとんど日本語でした。

その後に、コープ(Co-op)ビザに切り替えました。コープビザは語学と専門的な学習をしながら有給インターンが出来るプログラムで、私はバンクーバーの空港でグランドスタッフとして働いていました。日本人の観光客の方を相手に、チケットの手配やバスの送迎手続きをするのが主な仕事です。

かなり専門用語が多かったので、言語の面では苦労しましたね。正直、馬鹿にされた経験も何度もあり、その時はすごく落ち込みました。でも優しい人も沢山いて、フィリピン系や中国系の人たちなど、英語が第二言語の同僚も多かったので、私の悩みをよく理解してくれて寄り添ってくれました。
「Kaoriの英語は完璧だよ!大丈夫大丈夫!」って励ましてくれたり。最初は自信がなかった英語も、周りの人たちのおかげもあってどんどん上達していきました。

──カナダで感じたカルチャーショックや大変だったことはありましたか?
日本人は、まじめで綺麗好きだし時間を守るのが当たり前ですよね。一方で、カナダにいたときはガムを食べたりコーヒーを飲みながら働いている人たちも普通にいて。時間にもすごくルーズだったり。
こういう感じなんだ!ってびっくりはしたけれど、逆にプライベートを大事にしていたり、自分自身を大切にしている側面はすごくうらやましかった。私は同じようにはできなかったんですけどね。

プライベートではカナダ人の方と結婚をして、彼も彼の家族も日本語を喋れなかったので英語で話さなければいけない環境でした。
コミュニケーションをもっと円滑に取りたい、自分の気持ちをもっとうまく伝えられたら、と歯がゆい思いをしたことが沢山ありました。1年くらいは、そのせいでホームシックにもなって。英語はもう聞きたくない!って思ったことも少なくなかったですね。

それから、カナダ人は家族同士のつながりが強かったり、クリスマスやサンクスギビングデーとかイベントを大切にしているところが素敵だなという発見もありました。それに愛情表現を言葉にして日常的に伝えているところも。

──色々と苦労もあったカナダ生活。どうやって乗り越えられたのでしょうか?
やっぱり昔の自分に戻るっていうのが一番嫌だったからですかね。
コンプレックスの塊だった過去の自分には絶対戻りたくない。こんなところで負けたら情けないっていう気持ちがあって、苦しいことも耐えられたんだと思います。
カナダに来る前は自信がなくてコンプレックスばかりの私だったけど、勇気を出して1つずつ目の前のことに挑戦していったら段々自信がつきました。そんな自分を今でも誇らしく思えます。ライバルは常に過去の自分です。

友人たちとの毎年恒例、アグリーセーターパーティ
キャンプにて

日本に帰国|カナダ生活を振り返って

──7年間のカナダ生活を終えて日本に帰国されたときのことを聞かせてください。
2020年の年末に日本に帰国しました。実は色々あって、結婚式の準備も進めていた矢先にこのままパートナーと生活を続けるのが難しい状態になってしまいました。
ずっと夢だった海外生活、やっとカナダでの生活にも慣れてこれからだ、という時だったので非常に悩んだのですが、結果的に日本への帰国を決意しました。

7年間もカナダに住んでいたので、日本に帰国したら浦島太郎状態。色々なことが渡航前のそれとは変わっていて驚きました。慣れ親しんだ駅の雰囲気とか、どこでも使えるようになっているキャッシュレス決済とか。
本音を言うと、カナダでの生活を中断して日本に帰ってくることに恥ずかしい気持ちや情けない気持ちがあって、最初の数か月は隠れるように生活していたんです。

そうやって落ち込んだ時期もありましたが、自分で何か変えていかなければ、という気持ちになり、色々行動を起こすようにしていました。
ヨガのインストラクターの資格を取ったり、7年のカナダ生活で培った英語力を生かすために英語教師の仕事も始めました。

──もし時間が戻ったとしてもカナダに行く選択をしていると思いますか?
そうですね。もう1度同じ経験をしたとしても、またカナダに行くという選択をすると思います。
落ち込んだこともあった、ホームシックにもなった、国際結婚もして別れもあった。でも大変なことや苦労したことも含めて今となっては貴重な財産です。
もしカナダに行ってなかったらどうなっていたかな。。。
そう考えると、怖いですね!ずっと自己肯定感が低くて、海外にただ憧れ続けて働いている会社員だったと思います。

カナダでは本当に色々なことを学びました。
先ず、年齢は気にしないこと。現地の学校に行っている時も5,60代の生徒さんが何人もいて。何歳になっても新しいことにチャレンジしている人たちを見て良い刺激をもらいました。
そして、自分らしくていいんだよ、ということ。これは現地で出会った人たちに何度も言われた大切な言葉のひとつです。

大好きなコールハーバー

SHElikesと私

──SHElikesに入会した理由は何ですか?
まだまだ見たい景色が沢山あるので、フリーランスになって海外を旅しながら仕事が出来たらいいなと思い入会しました。

──Kaoriさんは9期アラサーコミュニティのCPも務められていましたよね!応募されたきっかけは何だったのでしょうか?
実はゴースト会員だった時期があって。。。
それで、そろそろSHEを辞めようかなと思っていた時に、お世話になったキャリアカウンセラーの方にご挨拶だけしようと思い連絡したんです。
辞めるんですっていう話をしたら、「もったいない!KaoriちゃんだったらCP向いていると思うんだけど、やってみたら?」って。
それでよくよく調べてみると丁度その日が応募締め切り日で。
なんか運命的なものを感じちゃって、そのまま勢いに任せてCPに応募しました。

──実際にCPをやられてみていかがでしたか?
CPの仕事が大好きでした!スキルがない自分でも出来るんだっていう達成感もありました。
SHE stationとかを見るとコンペに採用されたり、案件獲得をされた人の投稿が溢れていて、そういう人たちがキラキラして見えるじゃないですか。
でも実際フタを開けたら落ち込んだり悩んでいる人が沢山いるんですよね。イベントの会を重ねるごとにそういう人達からコメントや反響の声をもらうようになって。「みんなそんな時期があるんですね!」「私ももう少し頑張ってみます!」とか。
そうやって元気になっていくSHEメイトさんたちを見てすごく嬉しかったです。

そして、この春からSHEのキャリアプランナーをやることになりました。
やっぱり、キャリアプランナーさんが私にとってすごく大きい存在で、助けてもらったので。私も誰かのそういう存在になって背中を押してあげたいです。

──SHEメイトさんへのメッセージをお願いします!
人と比べないこと。自分の人生だから。比べるのは過去の自分。
それから、みんなおんなじ悩みを抱えているよっていうのは言ってあげたいですね。だから焦らなくて大丈夫だよって。

海外に行きたいと思っている人にメッセージを送るとするならば、人生は1回しかないし、「いつか」は、そう簡単に何度も訪れない。コロナ禍のように自由な移動が出来ない状態にまたなってしまうかもしれないし。やりたいことがあるのなら、1歩踏み出してほしいなと思います。

around30 CP時代のサポ隊メンバーと

今後のVision

──Kaoriさんの将来の展望をぜひ教えてください!
最終的には自分の好きなところで働きたいです。
「好きなところで働く、場所も時間も自由に」というのに惹かれるので、そういう働き方を追求するべく頑張っていきたいです。

わたし、暖かいところが好きなんです。なので、先ずはメキシコや南米、それからスペインに行ってみたいですね。とにかく世界中の綺麗な景色が見たいです。

あとがき

楽しいことばかりではなかった海外生活を乗り越えられたのは、他人とではなく過去の自分と比較し行動することで、今の自分への信頼を高めようとしていたからだというKaoriさん。
そういった経験を重ねたからこそ得られる自分に対する信頼と自信。そして人に寄り添い、周りを巻き込んで一緒に引き上げようとする心持ちに背筋が伸びる思いでした。

Kaoriさんのインタビュー記事を通して、少しでもあなたの背中を押す一助になれたら嬉しいです。

インタビュイー:Kaori
執筆:Kiki
バナー制作:ズシン


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