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読む、れもらんらいふデザイン塾vol.13【鈴木えみ】

Lautashi

求めるものは奥行きのある佇まいと存在感、
そして内面から湧き出るしなやかさ。
存分に力を発揮できるように、鎧となろう。

こんにちは、嶋津亮太です。今回はモデルをされながら、自身のファッションブランド『Lautashi』のデザイナーとしても活躍する鈴木えみさんの講義です。表現者であると同時に、クリエイターとしての才能を開花させた彼女の言葉は力強く。繊細な感性と豊かな発想力。デザイナーとしての理念を話してくださいました。

それでは、講義レポートをお楽しみください。


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0から100をつくる

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鈴木
13歳からモデルをはじめ、20年ほどやっています。27歳で結婚し、翌年出産しました。出産を終えた頃、自分の将来の仕事について考えました。モデルや芝居という仕事は作品の全体を構成する一部です。自分が100%に近くコントロールできる仕事を一つの軸にしたいと思ったところから洋服のブランドをはじめました。

20年間モデルの仕事をしてきて、洋服を着た数には負けない自信がありました。未だに新しい発見があります。「洋服を着替えること」は「女性像を着替えること」に近く、気持ちの変化が伴います。その魔法のような力を知っていますし、自分が経験してきたことを反映できればいいと思い、そのようなコンセプトを基にブランドを立ち上げました。

洋服のブランドの前にも書籍をつくらせていただいた経験がありました。洋服もコラボレーションなどで何度かつくらせていただいたこともあったのですが、コラボレーションだとどうしても発売のタイミングも決められていて、そのため素材もある程度絞られてしまいます。自分がつくったという感覚があまりありませんでした。

本をつくったのは20代半ばだったのですが、「出産後に何かしたい」という気持ちはありました。編集作業を通して本をつくらせていただいた経験が自分の中ではじめての0から100へという作業に近かった。そこにたくさんの学びがありました。自分が届けたいものと実際に届くものが違っていたり、「発信する意味って何だろう?」と考えるようになったり、メジャーのすごさに改めて気付かされたり。そういうことを今後もしていきたいと思いました。

千原
ブランドは自分でスタートしたのですか?

鈴木
そうです。「どこと組んでいるの?」とよく聞かれるのですが、そうではなく完全に自己資金です。どこかと組むとやりやすいのはわかっています。ただ、後にコントロールされてしまうだろうと思って。私はファンに向けてお金儲けをしたかったわけではないので個人でやることにしました。

千原
「自分でつくりたい」ということですもんね。

鈴木
そうですね。そして、2017年のA/Wでデビューしました。

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