どうもこんにちは。
マスクオタクです。
最近ツイッターことXでマスクからのPFASについて注意喚起されているのを見ましたので、元ネタの論文を確認してみました。
該当論文のレビュー記事を引用し所感を記したいと思います。
◆論文引用
対象の論文から要旨のみ引用します。あとのレビュー記事でざっくり説明されてるので飛ばしてOK。リンクは以下。
◆レビュー記事引用
論文が解説された記事から一部引用します。リンクは以下。
◆所感
9種類のマスクとその結果が以下。
表中のマスクの種類については以下で良いかと思います。
・SUD:サージカルマスク
・N95:N95マスク
・RC:布マスク
・FF:消防士用マスク
リスクとしては以下のような感じか。
FF>RC>SUD>N95
FFは一般用途ではないので無視するとして、布マスクのリスクが結構高そう。ただ、レビュー記事では『ほとんどのマスクが安全と考えられる量を超えないことを発見した。』としています。
細かい部分で言えば布マスクの外層(outer)の数値が高い。一般的に撥水加工がされている布はフッ素系のコーティングがされてると思いますので、その影響か。マスクに限ったことでもなさそう。
とりあえず強く懸念されるほどではないようですが、気にする人は布マスクは注意したほうがよさそう。
◇◇◇
ちなみに、SUD,N95からは揮発性のPFASが検出されておらず不揮発性のものが微量みたいですが、それがどのような形態で存在したのかは不明。(ガスクロマトグラフィーでの検出なので。たぶん。)
たとえば、フィルター繊維の樹脂素材そのものに含まれていたのだとするとマスクを着けていて吸引する可能性は低い。また、粒子状の物質がマスクに付着していた場合、大きさや付着部位により吸引のリスクは変わる。
リスク評価は検出したPFASを吸うことを前提にしているっぽいが、厳密に考えるなら色々と雑な印象。
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まあ、『そもそもマスクを着けなければノーリスクじゃん』という可能性はある。ただ、個人的には空気自体にリスクがあると思うんですよね。
(PFASをそこまで気にするのであれば。)
今回の結果を見る限り布製品全般がちょっと怪しくなってくるわけで、そこから分離した繊維等が空気中のMP(マイクロプラスチック)の多くを占めている可能性はある。揮発したPFASも存在するだろうし(ゼロではないという意味で)。
であれば『マスクを着けたほうがPFASの摂取量は少ない』という可能性もあるが、今回の研究ではそのような比較は無し。厳密にはマスクを着けないほうが健康リスクが低いかどうかは不明です。
◆おわりに
PFASによる健康被害は比較的新しい懸念事項だと思いますので基準値が後々変わるかもしれませんが、とりあえずの結論としては『布マスクは注意かも』くらいで良いのではないでしょうかね。
私としては『マスクはノーリスクではない』という考えなので有害物質の影響は気になるところですが、通常環境との比較(ベネフィット評価)は重要でしょう。そのような研究を期待したいところ。
マスクはTPOで有効活用したいものですね。