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知性のない話し方

「この人知性なさそうだな」と感じたことがある人は少なくないはず.その知性のなさは時に大きな裏目に出ることもあり得る.

実際に僕も知性のない話し方はしてきた反省はあるし、変えなければと思い立ったこともあった.

しかし以外にも知性のない人は身近に多いのではないだろうか.

知性とは行動や身姿だけでなく、言動にも大きく関わる.逆に言えば、言動を変えるだけで知性のある人と思われることも多い.

そこで知性の感じない人を羅列させながら、少し知性のある喋り方について考えてみたいというのがこの話の目的である.しばしお付き合い願いたい.

「僕は今〜をやっているのですが〜」「なんかぁ〜」

よく質問の時に多いのが自分の「自己紹介」や話がまとまっていないが「とりあえず質問をしよう」とする人.あなたの周りにも多いのではないだろうか.

「何か質問等ありますでしょうか」と聞けば手を挙げるが「私は普段から〜」と自分の自己紹介を混ぜて永遠と話す.聞いているこちら側も相手の質問を汲み取ろうと一生懸命になるが終わりが見えない質問には結局痺れを切らしてわからなくなってしまう.

折角のいい質問が外につけるデコレーションが多過ぎて何も見えないということもあり得る.

そこで提案するのが

質問は必ず一文で伝える努力をすること

である.

話が長い人の多くが考えるのが「丁寧に話して自分の質問の解像度をあげよう」と考えるためである.実際に僕も長々と質問したことがあり相手に聞きたい質問が結局分からなくなってしまった苦い経験がある.

日本人に多いと思うこれは「おせっかい」の一言で片付く話で、正直頭の中で思い浮かんでいる形は質問者と回答者で完成できている.説明する必要もないがその場にいた双方の存在が確認し合う時間.それが質問時間だからだ.

それを理解すれば長々と質問をする必要もないし、相手も簡潔な質問から回答を想像しやすい.

難解用語

これも僕の苦い思い出から始まるが、最近覚えた言葉を無理に使うのは即刻やめた方がいい.

僕も未熟だったがために周りと差をつけたいという考え方が先走り難しい言葉を使った質問がしたかった.と今思い返して感じた.誠に恥ずかしい限りの話である.

難しい言葉を使うと自分の中では満足に思えてしまうのだが、相手には何も伝わっていない.

相手と自分の教養レベルが同じになった時に会話は成立するもので、幼稚園児とチェルノブイリから見る世界の変遷の話をしたってニコニコ笑うのがオチである.

そして何よりも相手に伝わらなかった、意味が間違っていた時の感覚は恥ずかしいの一点である.

若いからこそ間違うことのできた話なのだが、今思い返してみても赤裸かな顔がディスプレイを反射するものである.

しかし勘違いしてほしくないのは、難解な言葉は他人に語彙力を見せつけるものではなく話の質を上げるために必要になることだ.

超越性と超越論性に関して両者を決別の存在であると定義するか同一と捉えるかについての議論が柄谷行人氏よって研究されたが正直一般人には理解できない領域に近い.(柄谷氏の文は明快であり分かりやすく一時は派閥的に扱われたが一般教養がないと理解は難しい)

語彙力は必要な時とそうでは無い時,当たり前の話だが理解できてない人が案外多い気がする.常に他人よりも優秀な存在でいなければ馬鹿にされると思い込んでしまっている人もいる.

だが実際,雑談中にビジネス用語を滔々と述べられても困惑するだけである.

言葉の質

会話の語彙力が無い人とある人では印象が大きく変わる.実感された方も多いのでは無いだろうか.

例えばグループで新しいアイデアを創出する時「頑張って」か「〇〇の部分を重点的に考えれば結果が出るんじゃないか?特にこの辺は....」と具体的に説明してくれる人.どちらが自分にとってプラスに働くかは一目瞭然でだろう.

確かに精神論は相手の心を揺さぶる結果を出してくれるかもしれない「お前ならできる」という言葉で元気づけることはできるかもしれない.

しかしそれは一時の思い込みである.実際には「なんだあいつ」である.心に響くどころか嫌がられるかもしれない.

精神論は脳メカニズムから解いても情報としては役立たずで、お前ならできる理論は逆にマイナスの結果を生み出してくる.

「あと10分」「あと10もある」と考えるかで大きく時間の感覚が変わると聞いたことがあるだろう.しかし「あと10分」はあまり脳にはよろしくない.それは思考停止を意味する言葉なのだ.

10分後には解放されると認識してしまい、今も力が抜けている.授業で残り時間が10分になった時、異様に長い時間を感じるのはこのためである.逆にあと10分もある「頑張ろう」と気になれば意外にもすんなり時間は過ぎてしまうものである.思考が停止していない証拠だ.

そのため精神論で語りかけるよりも具体的なアドバイスを心がけることで一気にパフォーマンスは向上する.意外にも精神論がパフォーマンスを上げると勘違いしている人は多い.

あとがき

毎回2000文字程度に抑えることを目標に文を構成しているのだが、まだ内容的には足りていない気がする.世の中にはもっと知性のないと感じる人は多いし、会話が弾まず友人関係も築けない人は多いのではないだろうか.

その点を考えても今後vol2 vol3と機会があれば書いていきたいと思う.ここまでお付き合いいただきありがとうございます.

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