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バーバリーからみるレザー

バーバリーは、1856年にイギリスで創立されたブランドです。

バーバリーの代名詞といえるトレンチコートを代表とした大規模な小売業から事業は始まります。当時は戦争も多く、農業も盛んであったため、機能性の高い服飾品需要が高く、生地や品質へのこだわりを追求し続けるBurberryは、1919年には王室向けの製品開発まで行うようになり、品質に定評のあるブランドとして高い地位を築いていきます。

1924年から、本格的にファッショナブルな商品展開を開始することになり、ブランドの象徴ともいえるバーバリー・チェックを裏地として採用することになります。

バーバリー・チェックを傘やマフラーにも使用しはじめたのは1960年代ですが、そこからどんどんと高貴な印象から、カジュアルなファッション製品へ舵を切ったことから、顧客層が大きく変化し、ブランドイメージが激変したことで、低迷を余儀なくされます。

その後、1989年に買収され、ラグジュアリーブランドでの経験豊富なデザイナーや経営陣を招くことで、現在のブランドイメージまで回復してきた経緯があります。

他のブランドと大きく異なると感じるのは、ライセンス契約を行っていた点です。日本の製造会社へブランドの使用権を貸出、日本人に向けた商品製造を委託として行っていたため、製造会社によって品質に差が生じているという状況が生まれていました。国境を越えた品質管理は困難でしたが、製造が日本にあるため、本家商品を日本に輸入することは少なく、インポート商品が国内に出回らないという状況が続いていました。

しかしながら、2010年にはバッグ・革小物・スカーフなどのライセンス製造を中止し、インポートのみに限定することで、ブランドの信用をより強固なものにしています。

そのような背景から、中古品の評価が非常に難しく、一口にバーバリーの製品といっても、いつの時期のどこの製造会社が作った製品なのかとうことで、品質が全く異なるというのが私の印象です。

しかし、2019年以降の全ての商品は、品質に定評のある製造元が手掛けたインポートとなっているため、品質は高く世界的にも有名な一大ブランドといえます。

ライセンス契約の面白い点は、価格帯が様々な商品展開が行われていたことや、世界的に有名なブランドの日本限定の商品が数多く存在しているという点です。

人と被らないのに、有名なブランド品という存在は、なかなかありませんし、過去にライセンス契約によって製造された商品から、自分しか持っていないお気に入りの掘り出し物を探すのも楽しいかと思います。


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