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反田恭平&務川慧悟 2台ピアノツアー2023 in松本<トークとアンコール編>


(時々敬称略になっていることご了承ください)

🎹(DAY10)反田恭平×務川慧悟2台ピアノコンサートツアー2023

会場:キッセイ文化ホール
開演:15:00(開場:14:15)

松本公演のパンフレット



というわけで行ってまいりました〈DAY10〉松本公演です。今回も拙い私の記憶と大半が読めない殴り書きメモを頼りにトークを記してみたいと思います。語順、言い回し等はその通りではないことご了承ください。
ゆる〜くお読みいただけると幸いです。


🎤トーク

お二人ともマイクを持ってご登場。

………………………………🎶

務川氏「皆様、こんにちは。務川慧悟と」
反田氏「反田恭平です。本日はありがとうございました」
務川氏「昼公演の時と夜公演の時があるので、その度に〈こんにちは〉と〈こんばんは〉を言い換えなきゃいけないから大変なんです(笑)どっちだったかなって」
「さて反田さん、今日の演奏はどうだったでしょうか。僕は音も綺麗で、響きも良かったと思いましたが」
反田氏大変心地良かったですね」
務川氏「全国15箇所を回るツアーも今日で10日目。ついに2桁となりました。明日と明後日は久しぶりにオフになるようですよ」
反田氏「え、本当?」
務川氏「僕の記憶が正しければ」
反田氏「え、本当に?」
務川氏「本当、マジで」
反田氏「そうだったら嬉しいなあ。ホテル生活だと本当に洗濯に困るんですよ。ドライクリーニングしたいんですけど時間もないから、ホテルに洗濯機があればすぐ洗濯するというね(笑)」
「ところで今日は務川くんがずっと話してますよね。実はMC仕切りは交代制になっていて、今日は務川くんの番なんだよね」
務川氏「本当は全部お任せしてもいいんだけど、MCの勉強にもなるし、たまにはやらないとね。僕ばかり仕事してないみたいになるから(笑)」
反田氏「じゃあ務川くんから曲紹介お願いします」
務川氏「分かりました。前半は一応バリエーション縛りというプログラムになっています。ブラームスの〈ハイドンの主題による変奏曲〉は最初に2台ピアノで作曲され、その後オーケストラ版が作られました。その後、ブラームスは遂に交響曲第1番という大きな曲を書き上げます。それに至る前のこの曲は、ブラームスがオーケストラ的響きを習得しようと色んな楽器を想定して書いていますので、そこを楽しみながら聴くのもいいかと思います」
ルトスワフスキはポーランドの作曲家なのですが、この〈パガニーニの主題による変奏曲〉を作曲したのは戦時中で、ホールでの演奏が出来なかったため、カフェで演奏していたそうです」
「(フランスの作曲家)フォーレドリー組曲は連弾なんですが、いつもは1人で88鍵を弾いているのに、男2人が連弾するというのは」
反田氏「いや、それはこっちも同じですよ。いつもリハとかでも、務川くんはすぐ笑うんですよ」
務川氏「そっちが笑わせてくるから」
反田氏「それを本番中も思い出して、今度はこっちがツボにハマるという」
務川氏「まったくねえ(笑)」
反田氏「務川くんは楽譜に落書きとかもするんですよ。ドリーの2曲目の〈ミアウ〉のところに猫の絵書いたり。それ見てこっちも笑っちゃったり。だけどあれもそろそろ見慣れてきたかもしれない(笑)」
務川氏ストラヴィンスキーはロシアの作曲家ですが、フランスにゆかりがあります。ということで、後半プログラムはフランス縛りということに一応なっています。近代的な箇所も出てくる曲ですが、元々は1人用に書かれたもので非常に難しい作品です。でも2人で弾くから別に簡単になったというわけでもなく、合わせるのがとても難しいです」
「ツアーでは、ストラヴィンスキーを除く今回のプログラムを収録したCDを各会場で販売し、購入していただいた方向けにサイン会もやってきました。今日も会場でCD販売しています」
反田氏「え、それってもしかして今日サイン会があるってことじゃないの? なるほどねー」
務川氏「しかし見たところでは、あまりCDを持ってらっしゃる方がいないような」
客席でCDを持っている方を見つける。
務川氏「ありがとうございます!」
反田氏「このCDは2月リリースで、発売はまだ先なんですが、全完売となっている会場の皆様に1日でも早くお届けしたいということで先行販売してきました」
「そしてサイン会は、コロナによる中断があったから本当に久しぶりとなります。アクリルパーテーションはありますが、僕は3年ぶりのサイン会です。ただ今日これから移動しないといけないので、お一人様一点のみのサインとさせていただきます。もちろん全員最後までサインします」
「務川くんはこの度ラヴェルのCDを発売したんだよね」
務川氏「ラヴェルのピアノ作品ほぼ全てを網羅しています。これを聴けば、ラヴェルの全てが分かります」
反田氏「ラヴェルが上手く」
務川氏「弾けるようになります(笑)」
反田氏「どなたでも上手くなる。あ、僕のショパンも置いてあるんだった。僕のショパンのCDも、聴けばショパンが上手くなります(笑)」
「でもいくら喋っても、タダでは買わないよ、何か弾いてくれないと、ということですよね。物々交換ですから」
務川氏「交渉成立ですね」
反田氏「それではアンコールの順番を決めるジャンケンと行きましょうか」
務川氏「毎回恒例の順番決めジャンケン」
反田氏「今日は勝った人から弾くことにしない?」
最初はグーでジャンケン開始。チョキであいこ、次はパーであいこ、最後は務川さんパー、反田さんグーで務川さんの勝ち。
反田氏「何?なんでドヤるの?」
務川氏「嬉しい!」左手を腰にドヤ顔。
務川氏「(反田さんは)今日はショパンの某作品ですか?」
反田氏「ショパンの某作品ですね。務川くんはラヴェル?」
務川氏「僕は一応〈水の戯れ〉を考えてます」
反田氏「えっとちょっと長くなるんですがアンコールの話を続けたいと思います。今日のピアノはシゲルカワイで、僕も大好きなピアノです。ショパコンでは各メーカーの練習室があり、僕は本番は違うメーカーのピアノで演奏したんですが、日本メーカーの練習室でも練習させてもらってました。実は今日のこのピアノ(プリモ側)は、その時のピアノで、この会場まで運んでいただいたんです」
「しかも今日の調律師さんも、その時ご一緒した方なんです。ということで、僕がショパンで締めたいと思います」
務川氏、反田氏「本日はありがとうございました」

     ………………………………………🎶

🎹アンコール

♬務川さん ラヴェル:水の戯れ

演奏が始まった途端にラヴェルの世界が広がる。常に流れる水の煌めき、粒だった音。水が湧き、溢れ出し流れていく。絶え間ない流れの中にも揺蕩う部分があったり、あるいは天から降ってきたり跳ねたり。そんな情景が容易に浮かんでくるのだが、表現の多彩さと何より音楽そのものの奇跡に茫然となる。なんという演奏をするのだろう、この務川慧悟という人はっ!ともう推し沼全開になりながらお聴きしました。はー絶品だわ。

♬反田さん ショパン:英雄ポロネーズ

ピアノと調律師さんの話をお聞きしてからの英ポロは、まさに反田さんの熱い思いが伝わってくるようだ。ラルゴからの演奏でポーランドの思いを込める時もあれば、今日のように思いを込めた演奏もある。英ポロは反田さんの熱くたぎる心を受け止め、ルバートやアクセントで自由に表出できる大切な曲なのかもしれない。

演奏が終わり、お二人が揃って舞台上に現れると、観客は拍手とともに次々と立ち上がり、結果ほぼホール全体がスタオベ状態となった。晴れやかな表情のお二人に盛大な拍手が降り注ぐ。素晴らしいコンサートをありがとうございました。


天気良かった松本。バスの車窓から見た松本城や商店街をまたゆっくり訪れたいなあ。

キッセイ文化ホール♪

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