「やってあげている」と思うなら、やめたほうがいい。

中高大、ずっとボランティア活動をしているが、中学生のボランティア説明会で言われたこのタイトルの言葉は、今でも「わたし」を形成する中核をなしている。

高校生の時に、アメリカでリーダーシップサマーキャンプに参加した時も、同じようなことを言われた。リーダーは、人の上に立つものではない。それをわかっていない人が、グループをまとめられなくてグループを崩壊させるのだといっていた。

何かを「やってあげる」のではなく、適宜仕事を振りながら、みんなで一緒にやることを推し進めるのがリーダーだ。リーダーはただのコミュニティの一員であるという大前提を忘れるな、と。

世界共通の認識なんだろうと思う。この言葉は、わたしの人生の指針となっている。ボランティアも、喜んでできるものだけをしようと思うし、生徒会長やほかのリーダー職についたときも、人の上に立たないように気をつけた。

そもそも、やってあげている、と上から目線で踏ん反り返るような人にやってほしいことは特にない。それなら自分でやるわ、と思ってしまう。

この「やってあげている」と思っている人の中には、別にほかの人でもできることなのに、仕事も振らずに 1 人で勝手に仕事を抱え込んで、「どうせ私しかやらないからやってあげている」と思っている人がいる。これは最近発見した。

サークルの部長がそうだった。大学の文化系マイナーサークルの部長の仕事など、リーダーと言えども、年に一度の書類更新、日程調整、数回のイベント準備くらいだ。それも、イベント準備と書類更新はほかの人も協力していた。それなのに、「忙しい中で私ばかりずっと仕事をしてあげていた」「みんな私を利用している」なんて仰天発言が飛び出た。ちなみに、客観的に見て部長は 1 学期に2 個しか試験もなく授業も少ないのにいかないような人だったので、忙しい、と言われてもほかの人は納得しないと思う。

そんなにヒステリックになるまで、「やってあげている」と思いながら仕事をやるのは、そのひとにとっても、そして周りにも完全に毒だ。

やはり、「やってあげている」意識があるな、と思ったら、手を引くのが自分にも、周りにも良い選択になると思うのだ。

また、見返りを求めて何かをやることもなるべく避けるべきだと思う。それが結局、期待に添わない見返りがないと、「やってあげていたのに」となって爆発する人が出てくるからだ。

もちろん会社の仕事などは義務だけど、やるかやらないか選べることに関しては、「やりたいからやる」、を基本にしていきたいな、と思う。




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