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夢の中で会う人は…

夢の中に現実にいる人がはっきりでてくることがあります。
例えば好きな人に会えない時。
会う夢を見ることもあれば何か会えない事情の夢を見ることもあります。

現代では自分がある人のことを強く思っているので夢に出てくると考えられていますが、和歌の世界では強く思うと相手の夢に現れると考えられていました。

昔は「夢に好きな人が出てくる=相手が自分のことを思ってくれている」とか、「好きな人を深く思う→相手の夢に自分が登場する」なんて俗信じみた考えがありました。夢を、各々閉じた世界としてではなく、現実世界のように他者と関わりを持てるものとして認識していたのでしょうか。

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駿河なる宇津の山べのうつつにも夢にも人にあはぬなりけり 
在原業平新古今和歌集より

高校の教科書に今でも掲載されているでしょうか。
私の意訳ですが、
人は思っている相手です。
遠く離れてしまって、(現実にも会えないのに)夢にもでて来てくれないのは私のことを忘れてしまっているからなのですね。

夢を自分の中の考えではなく、現実の延長のようにとらえています。

両親の夢をみる

コロナ感染対策が始まったころから遠くに嫁いだことを後悔することが増えました。だって、会えないんだもん。
飛行機さえ飛ばなくなり、東京駅の普通の人込みが恐くなってきたのです。
でも、2020年6月からは時々行きました。周りの人には内緒です。
そして、両親の夢をみるようになったのです。
2022年からは母の介護が始まり、当初の入院中、面会もできない時に母の夢をみることが多くなりました。
夢の中の母は若々しく元気です。

今年の2月に父が入院しました。入院してから家庭内の事情があり面会ができていません。もう2か月。
夢の中にでてくる父はゴルフをして、車を運転して、動き回っています。
母の介護が始まってから父とよく話すようになりました。
人生に大事なことを伝えてくれたりもします。
「今が最低と思ったらどんどんこれから良くなるぞ❕」
母の介護をしながらもポジティブでだんだん良くなっている、来週には口うるさくて困るくらい元気なるぞ。と明るく話した父(これは現実)

父が私に合えないために夢の中に出てくるとは思っていませんが、
元気な父の姿を夢の中で見ているということは、私の頭の中では父のイメージは元気なんですね。
このイメージと現実の差が介護の難しさにつながっています。

以前から心配事はすぐに夢になってしまいます。
逆に夢に出てくることで自分は今これに悩んでいると気づくこともあるのです。

うまく行く夢(仕事)

患者さんに病気の診断、予後や治療を説明するのをインフォームドコンセントと言います。
難しい説明をしなければならないことがあります。
なんと説明すれば伝わるか考えながら寝ます。
そうするととてもうまく説明している夢をみることがありました。
あまりにもはっきりした夢なので、夢の中でなんてすばらしいんだろうと幸せな気持ちになるほど。
目覚めて、実はインフォームドコンセントは今日これからとわかった時のがっかり感。

でも、予習したようなものなので大概うまく行きます。
うまく行く夢は本当にうまく行くのでした。

夢は現実の延長です。
今日は夢をみるでしょうか。

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