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母の笑顔に救われる娘

久しぶりに母に会っています。
5月に義父から新しい仕事を引き継ぎ、実家に帰ることがほとんできなくなりました。
勉強しているパーソナルファンデーションから考えると、未完了をつくっているのかと思うことがあります。
数年後母がいなくなった時に、あの時なんで一緒にいられない選択をしたのかと後悔して悩むでしょう。後悔をしない方法を今は思いつかないまま、しなければならない仕事でめいいっぱいという感じです。

母も父も医者なので、患者さん優先は理解してくれています。
父がベッドで寝ている母に「シホは今回もすぐに帰らなきゃいけないんだよ』と話しかけているのを聞くと胸がキュッとします。

昨日夜9時に居間で寝ている母のもとを訪ねると、お目めぱっちりして暗い中で目覚めています。
よく来たわね
(私よわかる?)もちろんよ
みんなはどう?
(家族の近況を伝えると)そういうことってあるのよ、全く良かった。うまくいったね。それが大事。
と取り止めもなく答える母です。

そういえば、以前から母は夜が強いタイプでした。物忘れが進んでからも夜、実家に行くと起きて待っていてくれて。
それから、自分の小さい頃のこと学生時代のこと、故郷の思い出などを雄弁に繰り返し語っていました。
母は前回の脳梗塞でおそらく失語症になったのでしょう。画像はみていませんが、みずから話題をあげて話をすることがなくなりました。
こちらから話しかけると目をくるくるしたり、定型文のような応答をします。
その定型の応答がいずれもポジティブなのが、母の良いところ。

歌うように
ソーユーコトッテアルンダネー
わかるーワカルー
とニコニコ話す母に、会いに来られない自責の念も小さくなります。

今回は私の仕事の話をすると

ソレハーダレカガヤラナキャーネー
ヤンナサーイ
デキルデキルー

母の笑顔とポジティブワード、これは母の人生の結論なのでしょうか。

医者が責任を果たすこと、家族のために働くことを誰よりも重く受け止めて実行していた母なので、その笑顔と言葉を受け取って仕事に戻ります。

ありがとうお母さん、また夜、会いにきますね。

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