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誰でも文章が書ける時代、医療はどうなる?

私が入っているコミュニティでは出版が流行っています。
自費出版ではありません。
電子図書として出版するのです。
先に出版したKさんのアドバイスは自分の経験を書くということでした。
これはまだ、2022年の夏の話。

そして、今年AIを使った文章作成が大きく変わりました。
chat GPTの普及です。
ライターが上手に使えるAIを超えて、ライバルになりました。

私が信頼する文筆家の野本響子さんが今日のnoteでライターが生き残る条件を書いています。これが昨年のKさんの言葉と重なります。

1 個人の経験を売りにする
2 知識の集積など、専門性を売りにする
3 新しいものを生み出す方に回る

この3つが示されていて、1.個人の経験を売りにする 昨年、初めて出版を果たしたKさんと同じです。
AIはインターネット上の知識の集大成と考えると個人の体験、そこから考えたこと、私見、感想は含んでいません

私は医師として文章を書くときには感想、私見は不要、結果と検証と言われてきました。
AI利用を考えると、学術レビューなものこそAIが得意になるのかもしれません。
一方症例報告、その中で見出したものはヒトが発信するとして残る?
症例報告は若手医師の訓練の一つとして行われることもありますが、より高度な臨床の現場でも、一人一人の患者さんを見ていくことが改めて見直されると予想しています。

インターネットを調べて、正しい治療を導き出すよりも、目の前の患者さんに対応して経験値を積み上げることが、医療者として必要になってくる。
ここまで書いてちょっと困ることに気づきました。
人口の多い都市の研修で多くの患者さんに出会うことが、有利とすれば研修医は一層都会でのけんしゅうをのぞむはず。
地方と都会の格差は広がる
かもしれないのですね。
AIが格差を埋めると思っていましたが、経験値を重要視すると逆の結論になります。
地方で医療を営む者として、このことは、再度考えたいと思います。


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