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シード-シリーズA期のBizDev活動を振り返る ~ログラス経営戦略室のこれまでとこれから(前編)~

こんにちは、中の人@ログラス経営戦略室です。

ログラスでは5月から新年度がスタートしました。 お陰様で事業・組織ともに非線形な成長を続けており、今後もチャレンジの量・質を高めていくべく、各領域で新たな部署/ポジションを立ち上げて採用活動を加速させています。

その一環で、私の担当領域でも、今年度より”経営戦略室”を立ち上げ、新たに仲間の募集を行なうことになりました。

そこで今回、経営戦略室の前身となるチーム(と言っても一人部署だった期間も長いのですが…)のこれまでの活動の振り返りと、これから仲間になっていただく方と一緒に取り組んでいきたいことをまとめる意味で、noteを書くことにしました。

直接的な執筆動機は採用活動ではあるものの、いざ書き始めると、入社以来”T2D3達成を目指すスタートアップのシード~シリーズA期における戦略策定/事業開発業務のど真ん中”を色々と経験させていただいたなぁ、と感じたので、同じフェーズの事業/プロダクトの経営者・事業責任者・Bizdevの方々にも、N1の事例として少しでも参考になる情報をお伝えできればと思っています。

ということで、今回は前編として、入社以来、私が何を考え、何に取り組んでいたかをざっくり振り返ってみました。
(具体的なHowの部分は今回は割愛し、あくまで全体像をメインに書いていきます)


■ログラス経営戦略室(旧BizDevチーム)のこれまで

これまでの取り組みの概要をまとめてみました

ログラス入社当時の状況

私自身は、2021年に一人目のBizDevとして入社しています。

入社当時の社員数は10名程度であり、ビジネスサイドは代表の布川(当時は経営業務以外はひたすら営業に注力)、当時はCSの矢納、マーケの盛川の3名のみという体制で売上を支えている状態でした。
既に一定のお客様にご利用いただき、プロダクトの評判もまずまずという状況ではありましたが、裏側のOpsは正に火の車であり、言葉を選ばずに言えば「売れ始めているプロダクトだけがそこにある」という状況だったと思います。

参考)当時布川が営業活動に尽力していたときに執筆したnote

シード期(FY2021)

シード期は「何も無いのが当たり前」です。

その意味で、当時のログラスには良くも悪くも(将来性以外は)期待しておらず、入社を決意した時点で「事業を伸ばすために必要なことは何でもやる」、「無いものは自分で作りに行く」というマインドでした。

ゆえに入社前は「まずは自分自身がセールス/CSとして売上とOpsを作っていかなくちゃな…」くらいに考えていましたが、ちょうど同時期にSales/CSともに新メンバーの入社が決まったため、その領域は一旦彼らに任せ、当時のログラスに存在せず早急に作る必要があった事業戦略・事業計画の策定に着手することにしました。
(ちなみに、この当時入社したメンバーというのが、Salesの髙橋佐々木、CSの浅見であり、現在はそれぞれがトップセールス&マネージャーとして、ログラスを最前線で牽引してくれています)

具体的には、「シリーズA資金調達の成功」を第一目標においたうえで、 布川一人の営業で作っていた売上に再現性を持たせ、それを以て事業・組織を一気に拡大させるための資金を確保すべく、
①「Loglassはなぜお客様に買っていただけるのか?」という価値の言語化(≒バリュープロポジション(VP)作成)
②VPを起点にLoglassを飛躍させていくための、全社戦略・事業計画 ver.1の策定
に注力しました。

また、これと並行し、代表の布川とともに投資家の皆様とのコミュニケーションも進め、議論を通じて、LoglassのVP・戦略・計画を洗練させていきました。
※このフェーズでのVP策定の重要性や具体的な策定過程は別途まとめているので、ぜひあわせてご覧ください。


シリーズA期 1年目(FY2022)

足元の事業方針が固まり、シリーズA 17億円の資金調達も無事完了してホッとしたのも束の間、ログラスをより早く、より大きく成長させるために取り組まなければならない事業/組織イシューは山積みでした。
当時、既に毎月のように士気の高い社員が入社していましたが、全員が120%の力で頑張っても、到底捌ききれない状態でした(何なら今この瞬間のログラスもそうです)

このフェーズでは、全社のリソースが”非常に”限られる中で「リソースをかけるイシューの見極め」「かけたリソースが最大限レバレッジできるような体制・仕組みの構築」が何よりも重要だと思っています。
私自身も、Go To Marketを推進していく上で求められる成長スピード/角度に苦しみながら「この瞬間、どのイシューに取り組むことが、最もレバレッジがきくか」を常に自問自答し、変化の起点を作り、仕組みを作って、どんどん周りにパスしていくことにフォーカスし続けました。

図中の取り組みで言及するなら、プライシングやBizOpsが好例です。いずれも全体設計と立ち上げを担った上で、一定オペレーションが落ち着いたタイミングで、それぞれPMM、BizOpsチームに引き継いでおり、現在は彼らに牽引していただいています。

ちなみに、(各論ですが)仕組み化/型化に着手するタイミングは常々難しいと感じています。
特に事業のアーリーステージにおいては、そんなことを考えるよりも「まずは行動量でぶち抜く」ほうが結果に繋がりやすいからです。幸いなことに、ログラスにおいては既にFS・CSチーム内で売上を作る基礎ができはじめていたので、私自身は仕組み化/型化に集中することができました。

個人的には、仕組みや型は、人が少ないタイミングで作っておけると、

  • あとから人が増えた際に、それをスタンダードとしてインストールさせやすい(組織が大きくなってから型化させに行くと、全体に浸透させるまでにかなり時間がかかる)

  • 新人が入るたびにフィードバックされるループが出来、時間とともに勝手に洗練されていくようになる

等、複利で見ていいことづくめなので、やれる余裕があるなら、早めにやるべきとおもっています。

また、上記とは全く別文脈ですが、曲がりなりにも事業の戦略を考える立場にいるものとして「お客様の解像度をもっともっと高めなくては…!」という危機意識も持っていたため、CSチームも兼務させていただき、エンタープライズ顧客を中心とした導入/運用支援も担当しました(私のワガママを許してくれた会社に感謝です)

シリーズA期 2年目(FY2023 ※現在)

事業/組織の拡大に合わせてイシューも指数関数的に増えていくので、引き続きイシューは山積みの状態です。加えて、ここからはいわゆる”阿吽の呼吸”がなくなっていく組織フェーズに入っていくと考えています(詳細はSmartHR 倉橋さんのインタビューより)

こうなると怖いのが、組織全体での思考やリソースの分散です。前提や文脈の共通認識化が難しくなっていく中で、それぞれが会社のために良かれと思って動いたことが、うまく噛み合わなかったり、分割損が発生したりしてしまっている状態はなんとしても回避したいです。

そんな思いもあり、足元では、具体的なHowは各部署に牽引していただきつつ、経営戦略室として、その上段で「自分たちはこの方向に向かっていくんだ!」「とにかくにこれをやり続ければ、より成長できる!」という全体の方針・道筋を、なるべくシンプルな形にまとめ(≒North Star)、全社に発信し、浸透させていくことが重要だという思いを強めています。

ある程度土台が整ってきた今こそ、「中長期的な視点で会社があるべき姿とそこに至る道筋を考える」ことに経営戦略室としての時間を投じていきます。

また、上記と合わせて、今年度はその道筋をより高い生産性で辿っていくべく、Sales Enablement全社的なROI意識の向上にも注力していく予定です。

ーーー
ここまで書いてきて、一見すると節操もなく色々やっているように見えるかもしれません。しかし、私の中では「その瞬間の経営イシューにアプローチし続ける」というミッションの下、一貫性を持って取り組んできており、今後もそうありつづけたいと思っています。

正直、現時点でも、私が目指すスタートアップ経営のあるべき姿にはまだまだ程遠く(1合目もいいところだと思っています)、これからやるべきこと/やっていきたいことがたくさんあります。
一方で、常に非連続な変化を求められるスタートアップにおいて、私一人だけで実現できるスケール/スピードにも限界を感じつつあります。

■ということで、今期から経営戦略室を立ち上げます

今後も経営イシューの難易度が高まり続け、その解決に必要な活動量も増えていく中で、「個人の力を超えて、より組織的にアプローチしていきたい」という思いが強くなり、このたび”経営戦略室”としてチームを立ち上げ、その中心を担っていただく仲間を募集することになりました。

経営戦略室のミッションや募集要項の詳細は、後編で書いていますので、ぜひご覧ください。

このnoteを読んで、「ログラスの経営戦略室 / Bizdevに興味がある」と思ってくださった方はもちろん、冒頭のスライドの中で「この時期にやっていた、この取り組みについて話を聞きたい」「自社で関連する取り組みをやろうとしているが、ラフに相談させてほしい」という方も大歓迎です。

是非Twitter(https://twitter.com/lg_harbor)のDMやYOUTRUST(https://youtrust.jp/users/lg_harbor)経由でお気軽にお声掛けください。
このnoteでは公開していない内容も含めて、何かしらお力になれるかと思います(そしてぜひ私からもLoglassの今後について色々と相談させてほしいです)!


最後までお読みいただきありがとうございました。
Twitterやnoteのフォローも是非よろしくお願いいたします。


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