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ヒューマン・ダイナミクス

ITアーキテクトの知識体系

ITアーキテクトの知識体系としてITABoKがある。
世界最大のITアーキテクチャ専門団体のIasa Globalが作成したものだ。

ソフトウェアの世界は奥深い。
成果物が物理的に見えづらいこともあり、全体構成を考え、共有し、構築する難しさがあるが同時にやりがいもある。

ITABokは複数の章立てで構成されており、その中の「ヒューマン•ダイナミクス」について少し。

ITABok Version2より引用
ヒューマン•ダイナミクスの柱で表現されるスキルは、成功を収めるアーキテクトになるために必要な全スキルの中で最も重要なものの一部です。これらの中で、コラボレーションとネゴシエーションが最も高く評価されてきました。
アーキテクトがもたらす自らの価値とユニークなスキルは、ビジネスの方向性とそのニーズを最大限に満たすITケイパビリティを結合する極めて重要なリンクを提供できるアーキテクトの能力の中に存在します。

コラボレーションとネゴシエーション

スーパープログラマが一人で全てを開発実装する分には、他の人とのコミュニケーションの必要性をあまり感じないだろうが、様々な役割の人たちとプロジェクトを進めるとなると、この2つのスキルはITアーキテクトには欠かせないものとなる。
プロジェクトマネジメントの知識体系であるPMBOKの知識エリアにも「コミュニケーションマネジメント」としてまとめてあり、システム開発はコミュニケーションの良し悪しが恐ろしいほど重要であることの証左だ。

しかし、このコラボレーションとネゴシエーションは文化的背景が違う者同士では、認識が合わない可能性がある。

コラボレーション・・・(日本人的発想だと)和をもって尊しとなす、と考えてしまう?
ネゴシエーション・・・(日本人的発想だと)ゼロサムゲームを前提とした権謀算術、と考えてしまう?

特にネゴシエーションについての認識は、日本人と欧米の人では大きく違うことは交渉学の分野では周知の課題となっている。
ネゴシエーションを「お互いにより良い結果を生み出すためのプロトコル」と思えばそんなにハードルは高くない。

交渉学とその実践については、こちらが参考になる。

Photo by rawpixel.com from Pexels

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