テクノロジーが追い付いた舞台「鬼滅の刃」

何度見たわからないのですが、ニコニコ生放送で舞台「鬼滅の刃」の放送をやっていたので感想です。

週刊少年ジャンプの人気作「鬼滅の刃」はアニメ化されてヒットし、順当に舞台化の道を歩みました。舞台の初演は2020年1~2月。今回、映画版の上演を前にアニメの再放送などとあわせて生放送となったようです。私はDMMの配信で何度か見ていたのですがもう一回、ということで。(ニコニコはコメントが面白いですよね)

プロジェクションマッピングすごい

鬼滅の舞台ですごかったのはプロジェクションマッピングをフル活用した演出です。脚本・演出が末満健一さんで、音楽が和田俊輔さんということで期待しかなかったのですが、きちんと期待を超えてくれました。鬼滅の面白さは、キャラクターが繰り出す技で、それを舞台でどうするのかと思っていたのですが、期待をきちんと超えてくれました。

もちろん技だけではなくて鬼との戦いでも使われているのですが、技をかっこいいと思わせるのは鬼滅の面白さのアピールには重要。ということでうれしかったです。今回の上演は浅草での手毬鬼と矢印鬼との戦いのエピソードがあるのですが、矢印と技の表現がとにかくかっこよかった。

かつて同じジャンプの「BLEACH」がロックミュージカルをやったのですが、当時の技術では千本桜景義含めて、BLEACHのかっこいい技を舞台上で表現しにくかったんですよね。個人的には「今ならできる!」と思っています。

「舞台」と銘打ちつつ歌がかっこいい

今回の鬼滅は「舞台」となっていて「ミュージカル」ではありません。(昔、舞台「弱虫ペダル」がミュージカルでないことを必死でアピールしていたのを思い出しました)

今(※歴史はもっと長いですよ)の漫画原作の2・5次元舞台の隆盛が「ミュージカル テニスの王子様」から始まったことを考えると、マンガ原作が舞台になるたびに「歌うの?」といわれるのですが、「舞台」と銘打たれると歌は少なくなります。

しかし鬼滅は「舞台」としながらも、オープニングプラスそれぞれの名シーンで歌が入る。感情表現が多い鬼滅だからこそ、歌でキャラクターの思いが表現できるのは強いです。

なお私は全く関係なく、炭治郎が初めて浅草に行った時の大正ロマンの歌が好きです。つらい鬼滅の舞台のエピソードの中でほとんど唯一といってほど明るい。

無惨様強い

原作を全部読み終わった方なら、ラスボスの鬼舞辻無惨の特徴をご存知だと思います。しかしですね、舞台は佐々木喜英さんが無惨を演じているのでとにかく強い。私は佐々木さんをテニミュで初めて拝見したのですが、歌も演技もどんどんうまくなっているなーと思いました。その佐々木さんが無惨をやったことで無惨様が強い。主人公、倒せなさそう。

漫画原作の舞台は、途中の細かな調整はあれど、当たり前ながら最終的なストーリーは絶対に変わりません。舞台版の鬼滅の刃もきっと最終的には鬼殺隊が勝つはずなんですが、とりあえず今回の舞台版では無惨様強すぎて「この人どうやって倒すの」となりました。エンディングシーンはセンターですからね。

舞台版ではよくあることで、歌と演技がそのときの板の上でずば抜けていると強く見えるですよ、これ私はテニミュを見ながらいつも思っています。ミュージカル版の氷帝学園と立海大付属、強いんですよ。特にサードシーズンは青学どうやって勝つんだろうと思いました。あと鬼滅、キャストのテニミュ出身者率高い。

男性のお客さん、増えてほしいですよね

ツイッターでこの記事が流れてきました。

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「honto」のデータ分析なので限界はありそうですが、鬼滅の原作の男女比も知りたいと思いました。ただ、鬼滅の人気の広がり方を見ると男女問わずかつ子どもにも人気そう。ということで舞台にも男性や子どもが来てくれるといいなーと思いました。

コロナ前、何度か劇場に行きましたが、女性客が中心でした。かろうじて「舞台 弱虫ペダル」はほかの作品に比べると男性客が多かったぐらいです。鬼滅ぐらい原作の男性ファンが多かったら舞台にも来てくれないかなーと思ってます。チケット争奪戦は厳しくなりますが。

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