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脱会のステップ【第1章②財政再建part2】

夫婦で信者である状況で、宗教を辞めたい時にすべきことシリーズ。
前回の続きです。


私自身がエホバの証人という団体に所属していたので、
そこでの経験をベースに説明していきますが、
もしかすると他の宗教団体にも参考にできるケースがあるかもしれません。

よろしければ続きをご覧ください。


さて、
今日は「経済的に自立するため」の対策②
を紹介します。


前回で、転職をしたり仕事を増やしたりして、
今の経済状況を少しでも改善させようという話をしたと思います。


しかし、とは言っても、
今の状況ではまだ仕事を変えることができない
という方もいると思います。

決まった期限までは退職できないとか、
職場がJW信者ばかりでやっぱり辞めるというと何だか罪悪感があるし、
怪しまれてしまうかもとか
それぞれの難しい状況があると思います。



まず、ここで覚えておいてほしいことがあります。
それは、
なかなか行動に移せない自分を決して責めないでください。

なぜなら、今のあなたが行動できないのは当然だからです。
この教団に所属していくなかで、
あなたは自分の意志を失っているのです

様々な教理が複雑に絡み合い、それを熱心に信仰してきたあなたは、
自分で考えるよりも、組織の指示を忠実に遂行することが
美徳とされる価値観で過ごさざるを得なかったのです。

ゆえに、自分で行動しようとする時に
不安になるのは当然です。

今まで慣れ親しんできた思考パターンから脱却しようとしているのですから、
それはしんどくもなります。

いわば、あなたは現在「自分で決められない病」にかかっている
と言えるでしょう。
私もそうでしたし、今もその影響から完全に逃れたとは言えません。

最初にこの脱会には相当時間がかかると申し上げたのは、
そういった理由もあります。

この組織に所属し、そこで数年間・数十年間を過ごしたあなたは
思考回路が完全に書き換えられており、

生まれながらにして宗教2世の方であれば、
これから新たな思考回路を作って生きていく必要があるのです。

逆に言えば、
これから少しずつ自分で決定し、行動し続けていくことが
自分を取り戻し、脱会していく推進力になっていきます。


少し脱線しましたが、
仕事をすぐには変えたりできないならば、
次の作戦を実行しましょう。

対策②:固定費を減らす

これはミニマリストと呼ばれる方や、節約を教えている方であれば、
必ず言うことですが、
毎月必ずかかる費用を計算し、そのうち減らすことのできるものはないか
を考えてみましょう。

・家賃
・電気代
・スマホ代
・サブスク代
・車の維持費
などなど

このうち、エホバの証人にありがちな固定費と
それについての対策をいくつか列挙していきます。
経験者ならではの視点で語っていきますので、
ここからはかなり信者向けになるかもしれないことをご了承ください。


タブレット代


エホバの証人がタブレット(主にiPad)を使って伝道することは、
なかなか有名かも知れません。

テキストがデータ化され、聖書を引用したりなど便利な点が多いため、
8〜9割の信者が集会や伝道などでタブレットを使用している印象があります。

しかし、これも使っていれば買い替えのタイミングが訪れます。

スマホほどではありませんが、一番安いものでも5万円ほどかかります。

もし、今使っているタブレットが古くて、新しいものを買い換えようと思っていて、プライベートでもそこまで使う予定がないのであれば、
タブレットを手放してみることをお勧めします。


率直に言って、伝道でタブレットを開く機会はありません。笑


集会もスマホにJWライブラリを入れておけば、困ることはありません。


研究生に動画を見せたい。。
ということもあるかもしれませんが、
自分のスマホで見てもらえばいいだけの話です。

※そもそも、これを読んでいるあなたは研究生を育てようと思わない方がいいかもしれません。あなたが抜け出したいと思っている世界に目の前の優しい?人を引き摺り込もうとしているのですから。。

というわけで、タブレットを今後新たに購入する必要はありませんし、
それを分割で支払い続けるということも不要です。


ZOOMの課金システム


新型コロナウイルスの流行に伴い、
数年前までエホバの証人の諸活動は
基本的にZOOM(オンラインビデオ会議システム)
を使用して行われていました。

集会に出席したり、
信者同士のコミュニケーションのために
(これを業界用語で「交わり」と言います)
また電話や手紙を一緒に書いたりして伝道するために
ZOOMが使われてきました。

このZOOMは基本は無料で使えるのですが、
40分で一旦通信が切れてしまうということもあり、
神の王国のために必要な出費だと考えて
課金をした方もいるのではないでしょうか。


現在、オフラインでの集会や伝道活動も復活し、
信者同士の飲食を伴う交わりも再開している中、
もはやZOOMを課金し続ける必要はありません。

ぜひ、無料プランに戻しましょう。



寄付


これは書こうか迷ったのですが、この記事を読んでいるあなたにとっては必要だと思って書きます。

もう寄付するのはやめましょう。

寄付しても天に宝は蓄えられません。

寄付するくらいならば、
そのお金で身近な困っている友人や大切な人を助けてあげてください

これまでは、王国会館と呼ばれる集会所に寄付箱が設置されていて、
それに寄付を入れるシステムになっていましたが、
現在ではかなり寄付もオンライン化が進みました。

もはや、寄付している信者自身も寄付している感覚はなく、
まるでスマホ料金や電気代など毎月の固定費を支払うかのように
勝手にお金が教団に流れていくようになっているのではないでしょうか。


そんな”半自動的な”犠牲に対して、果たして神さまは喜ばれるのでしょうか。
口座引き落としにされた自動で入ってくるお金を喜んでいるのは、
組織の上層部の方々くらいではないかと思うのです。

それならば、いっそ寄付をやめてみてはいかがでしょうか。
そして、感謝したいと思えた時に、集会上の寄付箱に気持ちのお金を投下する。

本来のあり方に戻ってみると、それだけでも固定費の削減につながりますし、
メンタル的にも幸福になれる気がします。


むやみに贈り物をする


エホバの証人の間では「互いをもてなしましょう」ということが
推奨されています。

これは
・食事に招待したり
・レクレーションに参加したり、計画したり
・組織内で昇進した人に何かギフトを贈ったり
・病気になった人や怪我をした人に何か差し入れを持っていったり
などなど

日常的にそうした機会は頻繁にやってきます。

私自身、こうしたことをやってきましたし、
妻も「〇〇姉妹に何か持って行かないと・・」
といつも言っています。

もちろん、これが一概に悪いことだとは思いません。

そうした「助け合いの精神」が大切であることはいうまでもありません。

しかし、ぜひその動機を見つめ直してほしいのです。

・「寛大に思われたい」
・「人からよく見られたい」
・「誰かを助けて気持ちよくなりたい」

こうした思いがそこに潜んではいないでしょうか。

これは結局、「見栄」のためにお金を使っているだけであり、
聖書が教えている「与える」という美徳とは違っているのではありませんか。



また、自分の能力を超えて誰かに与えようとしていないか
よく考えてください。

自分を犠牲にしてでも誰かに何かを与えるって
とてもかっこいいですし、私もそういう人に憧れます。

しかし、
それが可能なのはここぞという時だけで、
日常的に他人を優先していたら、本当に自分が消耗します


先ほど述べたように、
信者同士での「もてなし」の機会は日常の至る所に存在します。
その度に「与える側」でい続ければ、
当然その分お金が飛んでいきます。


これは冷たいと言うことではありません。
自分が助けの手を差し伸べる範囲には限界があり、
それを自覚することはどうしても必要です。

そして、時には誘いを断ったり、
もてなす機会を減らさなければならないことだってあるでしょう。

それは、本当に大切な時に大切な人を助けるためです。


私を含めて、この界隈には
こうした「現実的な見方」をしない人が多いように感じるので、
あえて自戒の意味を込めて厳しめに書きました。


経済面についての説明はここまでになります。
次回は、次のステップに進みましょう。

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