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美と英知


MET ライブビューイング
「魔笛」
観てきた

※写真は公式ホームページより拝借いたしました

まぁ
なんて面白い世界を創ってくれたんでしょうか!!

何が私の心を動かしたかって
劇場全てに境界線がなく感じたこと

クリエイティブスタッフたちが生み出した舞台に
キャストたちがそこに居て
役を演じ歌って

オーケストラが
音楽を奏で

それを観客は観る、聴く

それぞれの役割を
劇場の中で全うする

そういう世界が大半だと思う
その世界も好きだ

でも
今日観た「魔笛」は
その役割分担という境界線がないように感じた
スクリーンというものを介しても、だ!!

それにはいくつか仕掛けがある
これが「演出」というものなんだけれど
その演出の背景は、
この「魔笛」がはじめて上演された時に遡る

作曲者のモーツァルトが生きている時代だ

オペラやバレエは
貴族や上流階級のために作られることが大半だった時代
でも、この「魔笛」は一般大衆に書かれた作品で、
垣根をこえたところで楽しまれた作品だったという

その時にあるすべてのものを使って
その時にいるすべての人に届ける

そんなコンセプトだったのかもしれない

今回のMETの演出も
ハイテクとローテクのコラボレーションだし
作品は古いけど
新しいものを使った演出

これも現代の技術があったからこそ融合したものだったんじゃないかな?

オケと舞台面は限りなく近く
客席に舞台通路が作られ
効果音奏者と映像クリエイターは
舞台上にいるし

その瞬間に作り上げられる楽しさを
みんなで分かち合った感じがした

(効果音奏者と
映像クリエイターが生み出す世界は
本当にワクワクした!!)

私はミュージカルに馴染みがある観客だから
古典ものよりも
新作オペラや新演出のものを
好んで見てる

これが生粋のオペラファンの皆さんや
オペラ関係者がどう観ているのかは
わからない
(どうなのか聞いてみたい)

芸術って
イイも
ワルイもない
正解のない世界

これをどう観て
何を感じたのか
それは個々に委ねられて
それすらも自由で正解がない世界だ

最近は説明的な「主張」がこもった作品も多い

でも私は解釈も感じたことも
個々に委ねてくれる作品が好きだ

そういう作品は私の感覚を拡げてくれる
その作品のあるがままを感じられるからだと思う

そんな作品を観て
感じた個々の内側を
あるがまま分かち合えたら
世界はもっと拡がるだろうな

今度は誰かと一緒に観に行って
内側に起こったこともシェアしあいたい

この記事のタイトルにした
【美と英知】は
「魔笛」の最後に出てきた言葉だ

人間というのは
感じるという美しさを持っていて
それを知性をもって伝えられる素晴らしい生き物だ

その言葉通りに生きていきたいと
心から感じた❤️



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