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日差しの中で


雨の日というのは
鳥の声がよく響きます。



雨の日が続く合間のある日
公園へ行きました。


初めて行くその場所は
山の上の方にあって

バスは山の斜面に沿って並ぶ
家々を縫うように進んでいきます。


バスの中は
お年寄りもおばさんも
ゆっくりと静かで


こんな山の上にまで
人々の日常があるということに
小さく感動します。




ベンチに寝転がって
午後の日差しを浴びて


芝刈りの合間に聞こえる
うぐいすの声と
漂う時間のまどろみは

子どもの頃に流れていた空気と同じでした。


周りに人がたくさんいたり
時間に追われた日々を送ると
身体が疲れたよ!って言ってきて

「なんでもやりすぎるのはだめ」って
帰りながら思いました。



帰りがけに
バスの中から見えた
黄色い帽子の小学生の女の子2人は


明るく軽い表情で
日焼けした肌。


遠い日を思い出すような姿で
坂道を上っていました。