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高齢期リハビリのココロエ31 リハビリは難しく考えなくていいんです

 勝手に良くなるんですよ、頭手足を使う生活をしていれば。たとえば、こどもって遊びの中で身体が強くなっていきます。中年に差し掛かると体力や筋力は落ちますが身体を動かす趣味をもつと、それなりに身体機能はアップします。そもそも身体を動かす仕事であれば、強い身体をキープできます。
 だから難しく考えなくていいんだと思います、高齢期リハビリも。要介護になっても手足頭を動かす生活をすること。何も特別な筋トレや脳トレはいりません。その時々の身体で、できうる生活を続ける、それだけです。要介護になったらできない部分をフォローしてもらう、過度に周りにお世話を期待しない。楽しそうなこと、したいことがあれば必要があれば人の手を借りてでもする。人の手を借りるなんて当たり前の長寿社会ですし。
 周りも変に親切にせずに子どもや現役世代同様に『生活(作業)が心身をつくっている』『生活(作業)が老化を遅くしている』『身体機能をキープしている』と思って接すればいいんです。そんな考えが当たり前になるだけで世の中は変わると思います。
 確かに老化途中に病気や怪我をすると急速に自身の気持ちがついていかないほどの身体変化が起こります。そんな戸惑いと混乱がある際は作業療法が役立ちます。高齢期作業療法士は機能回復に特化せず、活動・参加アプローチ、生活へのアプローチ方法を習得することが不可欠です。
 きっと作業療法の考え方は社会を良くするはずです。

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