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ライフリンク・メディア報道・自治体トップセミナー・2016年9月~2018年10月④

ライフリンクと厚生労働省が推進役を担った「地域自殺対策トップセミナー全国キャラバン」の基調講演では、ライフリンクが行った自殺実態調査の内容が改めて紹介されました。自殺で亡くなった500人とそのご遺族500人のあわせて1,000人を対象とした大規模な聴き取り調査の結果は、参加した自治体のトップたちの心を揺さぶりました。セミナー終了後、徳島県の町長は「自殺対策は重要な施策だと思っている。参加して自殺の現実がよくわかった。今はメンタルケアを通じて自殺対策をしているが、他に何ができるかを考えていきたい」と真剣な表情で話しました(2017年3月29日 毎日新聞香川版)。

掲載するパネルは、ライフリンクが行った基調講演の資料の一部です。厚生労働省のホームページでも公開されています。

https://mhlw-grants.niph.go.jp/system/files/2016/162091/201616022B_upload/201616022B0004.pdf

2017年1月27日 朝日新聞香川版
高松市内で開催した。県内市町の首長や職員ら約80人が参加した。
清水康之代表は、自殺は複数の要因が連鎖して起き、個々の専門機関が相談を受けても防げていない実態を説明。「自殺対策は関係機関の連携、関連施策の連動によって、支援できる地域をつくること。問われるのは自治体のマネジメント能力であり、首長のリーダーシップが必要だ」と話した。

2017年3月29日 毎日新聞香川版
自治体トップセミナーは名称の通り、各自治体のトップを対象にしている。それには理由がある。自殺の原因は、さまざまな問題が複雑に絡むことが多い。当然、対策も単純にはいかない。多くの部署が協力して対応する必要が出てくる。その時、大切なのはトップの理解と指導力。そこでトップに直接、自殺の実態を知ってもらおうというのが狙いだ、

2017年8月24日 上毛新聞
前橋市の県市町村会館で開かれた。県内35市町村のうち、15市町村の首長が出席した。
清水康之代表は、自殺に対応できる地域の力は他のあらゆる問題にも対応できるとして「自殺対策は地域づくりの絶好の切り口になる」と強調。関係者の力をいかに結集させるかという点で「首長のリーダーシップが不可欠」と指摘した。
2016年の県内の自殺者数(警察庁の「自殺統計」速報値)は170人で、前年より8人増えた。


2017年8月25日 宇部日報
山口市民会館で開かれた。110人が各地域に応じた対策の重要性を学んだ。
清水康之代表によると、自殺は平均四つの要因は複合的に絡んで起こる。失業から始まり、生活苦、多重債務、うつ状態と続いて自殺に至るパターンになど。その始点は介護疲れ、職場の配置転換、親子間の不和といった日常にあふれる問題が多いという。
清水康之代表は「それぞれの要因に対応する支援機関はあるが、相談者がすべてを見つけられるとは限らない。解決できなかった問題が悪化し、連鎖することもある」と話し、分野を横断したネットワークをつくれば、どこかに相談するだけで別の要因の発見、解決につながる」と語った。
県内の自殺者数は、2009年の409人をピークに減少傾向で、16年は218人。

2018年5月29日 日本海新聞
鳥取県琴浦町内で開かれ、市町村の首長や行政の担当課長ら55人が出席した。
清水康之代表は「自殺は平均すると四つの要因が複合的に連鎖して起きている。特別な人が特別な理由を突然抱えて亡くなるのではない」と問題提起。地域によって自殺に至る実情が違っている例を挙げ「現場、当事者のニーズに応じて関係機関が連携し、地域を挙げて対策を進める必要がある」と訴えた。
県内の年間自死者数は14年114人、15年105人、16年82人と減少していたが、17年は100人と増加。人口10万人当たりの死亡率は17.4と全国平均(16.7)を上回った。

2018年9月14日 下野新聞
矢板市長や上三川町など7市町長をはじめ市町村職員ら約80人が参加した。冒頭、福田富市知事が「市町、関係機関が一丸となってかけがえのない命を支えていきたい」とあいさつした。
清水康之代表は「問題を複合的に抱える世帯などが増え、問題の深刻化の一つが自殺につながっている」「地域のネットワーク、地域の力を育むことは、あらゆる問題に対応できることになる」と訴えた。

2018年11月2日 朝日新聞神奈川版
横浜市で開催した。自治体トップや行政職員など約100人が参加。2016年9月の長野県を皮切りに全国で順次開かれ、神奈川県が最後の開催となった。
清水康之代表は、大半の自殺者が生前、行政や民間など何らかの専門機関に相談していたとする独自調査を紹介。東京都足立区が進める相談支援ネットワーク作りを詳しく説明した。その上で自殺対策の推進を通じ、「生き心地のよい地域」を目指せるとした。最後に「行政トップのリーダーシップのもと、各部局が緊密に連携し、全庁的な取り組みを進めていくことが不可欠だ」と訴えた。

地域自殺対策トップセミナー全国キャラバン開催日一覧

長野県  2016/09/14
徳島県  2016/12/19
千葉県  2017/01/16
香川県  2017/01/25
埼玉県  2017/02/01
広島県  2017/02/07
山梨県  2017/02/14
茨城県  2017/02/15
愛媛県  2017/03/22
新潟県  2017/3/28
岩手県  2017/05/29
三重県  2017/07/04
静岡県  2017/07/07
青森県  2017/07/24
秋田県  2017/08/01
鹿児島県 2017/08/09
山口県  2017/08/21
群馬県  2017/08/23
愛知県  2017/08/30
岐阜県  2017/09/06
栃木県  2017/09/13
佐賀県  2017/10/05
福井県  2017/10/19
島根県  2017/10/27
山形県  2017/11/09
滋賀県  2017/11/10
宮城県  2017/11/13
富山県  2017/11/21
高知県  2017/11/28
福島県  2017/11/30
宮崎県  2017/12/26
鳥取県  2018/01/16
大阪府  2018/01/22
熊本県  2018/01/29
大分県  2018/01/30
福岡県  2018/02/07
岡山県  2018/02/09
長崎県  2018/02/19
石川県  2018/03/02
東京都  2018/03/28
兵庫県  2018/04/28
北海道  2018/06/06
和歌山県 2018/07/07
沖縄県  2018/07/25
京都府  2018/08/03
奈良県  2018/09/14
神奈川県 2018/10/31

自治体トップセミナーの議論の紹介は、いったんこれで終わります。

写真は、富山市の富山ガラス美術館にて。


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