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きょう心にしみた言葉・2024年1月9日

そのたびに「生きて会えるかな」と思い、時には泣きながら探しました。

2023年12月18日 NHK・WEB 特集「自閉症のわが子が描いた絵 親たちの希望に」から

広島県福山市に住む井上陽向(ひなた)さんは、特別支援学校に通う中学部の2年生で、知的障害を伴う自閉症(自閉スペクトラム症)と診断されています。母親の信子さんが子育ての中でとりわけつらかったのが、陽向さんがすぐにいなくなってしまうことでした。

そのたびに「生きて会えるかな」と思い、時には泣きながら探したといいます。

陽向さんはかけがえのない存在で、愛情をそそいで育ててきました。しかし、そのことが陽向さんに伝わっているのか、深く悩んでいたとも。

手探りの子育てが続く中、2年前に転機が訪れます。陽向さんが突然、絵を描くことにのめり込むようになったのです。
信子さんは絵を多くの人に見てもらいたいと、インスタグラム(ひなたのお部屋へようこそ @hihihihi_hinachanを始めました。「#自閉症児ママとつながりたい」と、ハッシュタグをつけて発信しました。
絵は大きな反響を呼び、障害児向けの絵本作家、庄司あいかさんから「陽向さんのイラストで絵本を作りたい」と声がかかりました。
こうして、絵本「ひなタウンへようこそ」(絵本屋だっこ刊)が出来上がりました。
さらに、2023年10月から12月にかけて広島県内の2つの会場で開かれたアート展には、それぞれ作品が展示されました。

陽向さんの創作活動は、NHKニュースが詳しく報じました。

絵本「ひなタウンへようこそ」(絵本屋だっこ刊)から

「陽向の活動を通じて、自閉症の子もこんな風に絵を描けるということを知ってもらいたいです。そうして、自閉症の子や障害のある人が、ふだんの日常の中にいる存在になれば、もっと暮らしやすくなると思うので、知るきっかけになってくれたら私はうれしいです」。信子さんの言葉です。

陽向さんの創作活動は、読売新聞朝日新聞でも紹介されています。

絵本「ひなタウンへようこそ」(絵本屋だっこ刊)A4スクエア判、28ページ。大手通販サイト「アマゾン」を通じて1000円(税込み)で購入できます。


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