見出し画像

ベンチプレスの補助種目をシステマティックに選択するための知見

ベンチプレスの1RMを強化する為にはベンチプレスは勿論のこと、補助種目の活用が重要となります。

この補助種目の活用方法は単に沢山行えば良いものでもなく、逆にやらなさ過ぎても効果(筋肥大および筋力増強)が得られないことが研究報告として明らかとなっています。(Kassiano, 2022)

では、ベンチプレスの補助種目はどの様な視点で活用すれば良いのでしょうか??

ベンチプレスの補助種目には(今回はあくまでもベンチプレスを特性の原則から強化する為の補助種目と定義します。なので、ケーブルフライ等の種目は補助種目として取り扱いしません。)

👉足上げ・ベンチプレス
👉ナローグリップ・ベンチプレス
👉ワイドグリップ・ベンチプレス
👉タッチアンドゴー(T&G)
👉試合形式ベンチプレス(Comp)
👉スリングショット・ベンチプレス
👉トップサイド・ベンチプレス
👉ピンプレス
👉テンポ・ベンチプレス
👉ロングポーズ・ベンチプレス
👉ベンチプレス・スロー
👉ラックアップ・ベンチプレス
👉腕立て伏せなど…

多くの補助種目がありますが、
「運動学的に」
「生理学的な変数として」
どの様に取り扱えばよいのか疑問があります。

一例として、
・ベンチプレスのT&G 140kg×3回と
・スリングショット・ベンチプレス 150kg×3回(ギアで+10kg多く挙がると仮定)

この2種目を行った際に生理学的変数の計算が難しくなります。
総トレーニング量の場合
T&G=420kg
SS・BP=450kg
となります。
ですが、スリングショット・ベンチプレスを総トレーニング量450kgとして計算して良いのか?そもそも、スリングショット・ベンチプレスの役割は?などと言った疑問が生じます。

本記事ではこれらを可能な限り論文ベース、運動学ベース、生理学ベースで解説しています。完全な結論を出すことは不可能ですが、ベンチプレス強化の補助種目選択の一助となれば幸いです。

本記事は200円です。有料マガジンを購入して頂くと、過去の有料記事に加えて今後追加される有料記事も全て読むことが可能です。是非、ご検討宜しくお願い致します。


👉総トレーニング量と緊張下時間、強度

各補助種目の話を進める前にトレーニングの基本を簡単・簡潔に説明させていただきます。

ここから先は

5,471字 / 2画像
この記事のみ ¥ 3,000

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?