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心筋梗塞-御代替わり-入院(8)

救急室にて

連れていかれたところは、「救急室」らしき所である。4月26日に最初に連れて行かれたところと似たような部屋であるが、部屋が独立していて暗い感じがする。

4~5人の医師あるいは技師と思われる人が待ち受けていた。ここから、例のごとく、「医師の〇〇です」「お名前と生年月日をお願いします。」の質問が、担当や検査場所が変わるたびに何度も何度も繰り返される。

「救急室」に来てから、私の自由は奪われる。まず、ストレッチャーに横になり、服を全部脱がされ、薄い青色の服(患者が着る服)を着せられ、1.2.3の合図でベッドに移動させられる。脱いだ服とバッグなど一切のものは籠に収納される。この間、なんの説明もない。

「こんなになるまでどうしてたんですか」「よく生きていられましたね、危ないところだったんですよ」「今日は何できましたか」「おひとりで来ましたか」と、非難や質問が繰り出される。

「こんなになるまでって、自覚はないんですけど・・・」、「心筋梗塞って言ったって胸の圧迫感があるぐらいで、そんな重症とは思えないんですが」と言いながら、病院に歩いてきたこと、1人で来ていることを知らせる。

そうしたら、「ご家族はいらっしゃいますか」との問い。「はい、妻がいます」と答えると、「奥さんご自宅にいらっしゃいますか」と聞かれたので、「今日は出かけているかも知れません」と言ったら、「携帯の電話番号を教えて下さい」と言われたので教える。

ちなみに私の携帯を使って下さいという前に早速自分のPHSで妻に電話していた。おそらく、服を脱いだ時、私の携帯がどこへ行ったのかわからないのと、救急室の場所ではPHSしか使用を認められていないのかのどちらかであったと思う。

電話が妻につながり、今から至急病院に向かうので40~50分後に着く、とのことであったようだ。友達と銀座で食事の予定だったらしく、途中の駅から踵を返す形で病院まで来てくれた。友達も一緒に病院まで駆けつけてくれたとのこと。

私の記憶では、この待っている時間に改めていくつかの検査が行われたり、尿道カテーテルが挿入されたりしたと記憶しているが以下の説明の後だったかも知れない。

そして、10時30分頃、妻が救急室に到着。妻に、心筋梗塞であること、手術をすること、約1週間の入院を必要とすること、入院に同意が必要なこと、着替えが必要になること、お金がかかること、を丁寧に説明し、これからの必要な手続きの説明等を1時間ほどかけて行っていた。

説明後、妻は私の荷物や服を持って自宅に戻り、昼食をとって着替え類を持って来る。これが12時50分頃だったと記憶している。その間に、控室のようなところに移される。控室では、しばらく今後のことを妻と話し、13時30分頃に手術室に移動。

いよいよ手術室へ

最初に連れて行かれた救急室とは違い、高価な医療機器がずらっと並ぶ部屋だ。薄暗い。そこで、手術用の服に着替えるとともに、仰向けに横になるよう指示される。

例の如く、名前と生年月日を聞かれ、その後、医師の名前、看護師の名前、担当技師の名前が紹介され、そのうちの1人医師が、手術を担当することを告げる。また、どういう手術を行うかの説明もあった。

約20分経過しただろうか、「それでは、○○○○術をこれから行います」の告知と共に、私が横になったベッドが位置や方向を変える。停止すると、右手がベッドのどこかに固定され、右手首のところを消毒液と思われるもので拭かれる。

この右手首の場所からカテーテルを体内の血管に挿入すること、挿入時に手首が熱く感じること、カテーテルが血管内を移動しているときは少し違和感があることの説明があり、私の了承を取った上でカテーテル挿入が開始される。麻酔は全身はなかったが右手首周辺の局部麻酔のみ行われた。

「○○○○術」の内容については、控室の段階で模型を使った説明があったので、おおよそのことは理解できた。要は、心臓の血管の狭くなっているところまでカテーテルで行き、狭い個所にステントと呼ばれる血管を拡張するためのバルーンのようなものを配置する手術らしかった。


・・・心筋梗塞-御代替わり-入院(9)に続く

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