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貧乏人、靴を買う

9月の終わりに営業から、
「委託業者で製造適正テストがあるからゆず山も行くからな」
と唐突に言われた。
普段は内勤の限界会社員なので、出張とか本当に地獄だ。
この営業好きじゃないし、2人で車で移動になることが多く毎回地獄。
今回は更に地獄の奥底と感じる、取引先も一緒に立会うことと聞いて、前世でわたしはなにをして今世でも地獄をふらつかねばならないのか前世のわたしに小一時間問いかけたい。

となると、身嗜みを確認せねばならぬ。
出勤は毎日同じ黒いスキニーと首元がデロデロに伸びているTシャツという、やる気のなさを体現した格好で出勤している。

スーツ…。
ない。

ので、田舎のファッショナブルなお店、ハニーズでそれっぽいパンツとジャケットを以前に購入していたのでそれを引っ張り出して、白のブラウスも引っ張り出して身支度は完璧!
と思ったが、いつも履いているパンプスが寿命を迎えている様子だった。

遊びに行く分には寿命が近くても大丈夫だと思っている。
最近だと、過去記事でも登場するリカちゃんと一緒に行ったディズニーシーにもその寿命が近いパンプスで出掛けて歩き倒した。

寿命と言っても、履き過ぎてパンプスがパカパカするようになってしまったのだ。
そのパンプスでソワリンに乗ろうとして、上昇した時に脱げそうだったので、靴もカバン入れにぶち込んで靴下で空の旅を楽しんだ。

歩く度に脱げる靴を履いて客先に行くのは失礼だと、なけなしの常識が警告を鳴らしたので靴を買うことにした。

我が名はアシタカ!金がない

そんな訳で、靴はメルカリで買うことにした。
足のサイズが態度に見合わず割と小さい。
アメリカナイズに言うと35、普通に言えばSサイズか22.5㎝。
いま履いているのは、アースミュージックアンドエコロジーのオリエンタルトラフィックコラボのパンプスなので、まったく同じもので検索をかけた。結構出てくるけれど、予算と靴の状態に見合うものが少なく、発送までの時間も多く見積もっている方が多い印象だった。

なので、同メーカーでデザイン違いもので再検索をし、どうにか出張前に新しい中古の靴を手に入れた。
定価が約5000円、メルカリ価格で1300円。
ありがだい金額でゲットした。

新しい中古の靴。
表現がおかしいけれど、新しい靴を履いて仕事をしてきた。
一歩を踏み出すたびに靴が飛び出さないのは、とてもストレスが少ない。
若干きつく感じたけれど、この靴がわたしの足に馴染むのを楽しみにしている。

ありがとう、茶色いフリンジ付きのパンプス。
君から卒業するね。
いっぱいいろんなところ行けて楽しかったよ!
彼とのデートでの鉄板の靴でたくさん思い出があるよ。
ほんとうにありがとうね。だいすきだよ。ばいばい。

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