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Arenaでのオリジナルデッキ構築の軌跡

なんか30周年の晴れる屋企画があるということで、自らを振り返ったところ、昔に紙で友達と遊んでいたころをすべて合わせてもおそらくArenaのプレイ時間のほうがはるかに長いので30周年という意図を完全に無視して、Arenaでの思い出を振り返る記事を作ることとする。
そして、私にとって思い出=デッキである。嬉し恥ずかし過去のオリジナルデッキをこの場で供養させていただく自己満足全開の記事である。
そして当然ながらリストは残っていないので、キーカードのみ紹介させていただく。
ではでは、よろしくお願いします。

1.はじめての相棒 ライフドレインデッキ

私がArenaを始めたのは灯争大戦あたりのことだった。当時、課金する気もなかったので、最初にもらえるパックとなけなしのワイルドカードで作ったのがこのデッキだ。

2枚のライフドレインカードをならべて、後はチャンプブロックを繰り返し、全除去でとどめを刺すだけの簡単なデッキである。

チャンプが有効にできる接死と死後を持った「オルゾフの処罰者」が非常に強かった。ほぼレアカードなしでプラチナにたどり着けてうれしかったことをよく覚えている。

初めて引いたパックで出たPWの「ゴルガリの女王、ヴラスカ」を活かしたくて作ったデッキで、PWの強さに恐れおののいたものである。PWカードはどれも高額で、友達と紙でやっていたときは買えなかったので初めてプレイしたときの感動は生涯忘れないだろう。同時に神チャンドラをプレイしていた友人に対して憎しみを覚えたものである。こんな強いやつ使われて勝てるわけないだろ!!

2.いつのまにかTier1になっていたジャンドサクリファイス

さて、灯争大戦から基本セット2020が終わり、次に出たセットが「エルドレインの王権」である。
このときにはそれなりにワイルドカードも貯まっており、レアカードも作れるようになっていた。そこで何を作ろうかとエルドレインの王権のリストを見たところ、1枚のカードに大きく心が揺さぶられた。

そう、コルヴォルド様である。もともとサクリファイスギミックを使っていたこともあったが、それ以上に3色のドラゴンである。
それははるか昔、私がマジックに出会ったときに心を奪われたドロマーなどの伝説のドラゴンたちを彷彿とさせた。
かっこいいドラゴンをプレイしたいと子供心に思ったものの、シングルで買う財力もなければ、そもそも「セット」の概念を理解しておらず、ドロマーが絶対出ないパックを買ってドロマーたちが来ることを願っていたころの、愚かしくもかわいらしいウーパールーパー少年の思い出に突き刺さったのだ。
(なんなら、当時そもそもスタン落ちしていたし、フォーマットを理解していなかった)

ということで、エルドレインのリリース初日にコルヴォルドを軸としたジャンドサクリファイスを作成したのである。

そして回してみたところ、強い!!
やはりドラゴンは最強だと嬉しくなっていたが、この環境にはコルヴォルドをはるかに超える悪魔がはびこっていた。
そう、オーコである。

ガチョウから2ターン目に出てくるオーコは本当にすさまじかった。しかし、あきらめず対策カードを入れて戦った結果、初めてミシックに到達したのだ。
しかも当時ジャンドサクリファイスは誰も使っていなかったので、オリジナルデッキでのミシック到達がとても誇らしかった。

さらにはテーロスが発売され、このジャンドサクリファイスを強化するパーツであるクロクサも手に入った。

こうして一人でジャンドサクリファイスを楽しんでいたところ、世間ではオーコやウーロなどのシミックデッキのキーカードが禁止になり、さらに死者の原野も禁止となった。
(夏の帳とむかしむかしは私のデッキもダメージを受けた)
そういった禁止ラッシュの果てに現れたTier1デッキが、そう、私が作っていたこのジャンドサクリファイスだった。
まさか自分が考えたデッキがTier1になるとは思っておらず、こんなことがあるのかと喜んだのもつかの間、Tier1に上り詰めたことによりあらゆるデッキがジャンドサクリファイスの対策を練ってきたため、最後はまったく勝てないままこの環境を終えることとなった。現実は非情である。

3.オムナスハンター、マルドゥ伝令シュート

さて、時代は少し飛んでゼンディカーの夜明けである。
イコリアのときは変容デッキを大量に作っていたのだが、まったくキーカードを思い出せないので割愛する。ただ、スナップダックス、ネスロイ、ヴァドロックは最高に楽しいカードだった。

そんなこんなでゼンディカーの夜明けが発売されて、環境初期はオムナスに埋め尽くされた。

オムナスデッキが出て早々、私はカードリソースで勝つことをあきらめて、リソースをひっくり返す方向でデッキを考えた。そこで見つけ出したのが、嵐の伝令である。もともとこのデッキはテーロスが出たときに作っていたのだが、今なら刺さるのではないかともう一度掘り起こしたのだ。(イコリアくらいのときもこれで一度ミシック到達していた)

序盤はクリーチャー・エンチャントを出して墓地を肥やしながらビートダウンを行い、ダメ押しに嵐の伝令をぶち込むという単純明快なデッキである。

序盤を支えるカードたち
伝令にオーラをつけてぶっとばす。右ストレートでぶっとばす。

当時のオムナスデッキは環境初期ということもあり、最速でオムナスを出すことしか考えていなかった。実際オムナスを出したあと根本原理を撃たれても6ターン目くらいまでは猶予があったのだ。そして、最速で出すことに心を奪われて除去がほとんどなかったため、高確率で伝令シュートが炸裂し、対オムナスに圧倒的な勝率を誇っていた。

一瞬でダイヤまで駆け上がり、ミシック確実と思われたが、爆速でオムナスが禁止されてしまった。そのときの私の嘆きは大気圏に突入せんばかりであった。なぜこんなカモを禁止するのだと憤ったものである。
だが、今になって思えば環境が進んでサイドボードがしっかり練られてしまうとおそらく勝てなくなったと思うので、まあよかったのではないだろうか。
とはいえ、圧倒的なTier1デッキを圧倒的に食い散らかすことの快感を教えてくれたのは間違いなくこのデッキである。同時に、知られていないこと、対策されていないことが重要なアドバンテージであることも学ぶことができた。

4.はじめて握ったTier1デッキ イゼット天啓

言わずと知れた当時のTier1デッキである。
当時中々オリジナルデッキで勝てない日々が続いて、なんとなく使ってみたのだが、強すぎて驚愕した。

もうただゼロ除算でバウンスしながら、ドラゴンで殴って天啓出せば勝ってしまう。さらには初めてミシック1200位に到達し、tier1使えば1200位入れるんだ!という愚かなる勘違いを引き起こした激強デッキである。

その後、当然のように禁止されたうえに、そのあとに何も考えずに握ったTier1デッキでは勝てもせず、自らの浅はかさを恥じたものである。
正しくは、禁止されるくらいのぶっこわれデッキなら1200位入れるんだ!である。

5.唯一の2桁順位達成、4C機体

こちらについては、より詳細に紹介した記事があるのでそちらをご覧いただければ嬉しい。

私は機体というギミックが好きだ。乗り物に乗ることを表現した搭乗というギミックに興奮を隠せない。そして同時に、兄弟戦争で1枚も機体が出なかったことに憤りを隠せない!

それはさておき、イゼット天啓で得た大いなる勘違いを反省し、しっかりとオリジナルデッキを組んで成果が出たデッキなので思い出深く、今でも隙あらば脂牙を使おうとしてしまうくらいには気に入っている。アルケミーで強い機体を出してくれることを願うばかりである。

6.初のアルケミー参戦、エスパーパーティー

4C機体を機に、予選ウィークエンドなどに出るようになり、スタン以外のフォーマットに触れるようになった。そのときに作成したデッキである。
名前のとおりパーティーギミックを主軸に、アルケミーの強カードをふんだんに使用したデッキだ。

特にナリアはリソースも補充しつつ、パーティーを達成すると一瞬で試合を終わらせる爆発力がある。当時よく採用されていたターシャすらも関係なくひき殺すことができる強力カードだ。
さらにはミミックで占者や隊長をコピーすればもうお祭りさわぎである。

このデッキもミシック1200位に入ることができ、紹介記事を書こうと思っていたが、意外とほかにも使っている人が多かったので没となってしまった。
オリジナルで作ったのにTierに現れてしまうのは嬉しい反面悲しいものである。

7.圧倒的ロマン、ガンダムウルザ

そしてついに現環境、兄弟戦争である。
兄弟戦争で現れた合体ギミックに心を奪われたが、そこでさらに悪魔のささやきが心の中から聞こえてきた。「合体メカも・・・いるよ?」
そうして生まれたのが、合体を詰め込んだ欲張りセットである。

ウルザと熱心なメカ乗りでアーティファクトコストを下げて大量のアーティファクトを場に出して攻め立てて、とどめは合体というロマンにあふれたデッキだ。

ウルザとメカ乗りがいれば0マナで出るひとたち
とどめの合体パーツ

このデッキも環境初期は圧倒的な勝率でミシック110位程度まで駆け上がったのだが、現在は兄弟仲の終焉や全除去がふんだんに入ったデッキが台頭しており、勝てなくなってしまった。環境の進行は残酷である。

8.まとめ

こうして振り返ってみると本当に色々なデッキを作っていたのだなと驚いた。ウィザーズがどうのこうのとか、最近のMTGはどうのこうのと悲観的なことを言っている人が多く目につくが、デッキを作って勝つことの体験はいつの時代も変わっておらず、フォーマットも関係ないと思う。デッキを作っているときもそれを試しているときも楽しいものだ。
最近ミシックランクにとらわれすぎていて疲れて少しモチベーションが下がっていたが、こうして振り返るとまたデッキを作りたい気持ちが沸き起こってきたので新作デッキでも作ろうかと思えてきた。

私が生まれたときからこの世に存在しているこのカードゲームは、初めて知った子供の時から何ら変わらない体験をいつも新しく提供してくれている。
これからもMTGが続いてくれればと切に願うばかりである。

9.おまけ

■紹介しきれなかったデッキたち
・アブザンエンチャント
 セテッサの勇者と太陽の恵みの執政官は最強

・ザーダアグロ
ザーダで能力パンプして殴れば強い。
相棒コストの変化でテンポ悪化して終了

・キナンコンボ with ザーダ
キナンでぶっぱなす。順応クリーチャーも入れたりなど

・秘儀術師ヴァドロック
スペル踏み倒しまくるだけ

他にもいろいろ作ったはずなのだがちょっと思い出せないのでまた思い出したら紹介するかもしれない(多分しない)

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