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岩湧山3往復

ひゃっほい太郎さんのblogで岩湧山3往復の記事を見て
「すごいことしてる人がいてるもんや」
と、自分とは無関係の遠い世界の出来事と思ってた

もしかしたら、自分にも出来るかな
という興味から、やってみて、できた

自分でも、やればできるやん
と思ってたら、ひゃっほいさんは3往復を3時間以内で走り切る
「サブスリー」を達成していた

さ、さぶすりー!?
再び、自分とは無関係の遠い世界の出来事に思えた

また、やってみた、ダメだった
さすがに3時間切りは無理やな―
それ以降、岩湧山3往復サブスリーに挑むことは無かった

昨日、ふと思い出した
そういえば、自分の原点は岩湧山3往復では無かったか

週末になれば、毎週のように向かっていた岩湧山へ久々に車で向かう
あまり気乗りはしなかったが、今日は何となく足が向いていた

1本目
体が重い、キツい
昔は全部走れたはずやのに、足が前に出ない
アカンな、1本目で終わって、家帰って東京マラソンでも見よう

そして山頂へ、時計を見ると40分くらい
1本目でこのタイムだと、サブスリーは絶望的
下山途中に2本目に行くかどうかの葛藤が始まる

別に誰にも頼まれてないし、やめてもエエんちゃう
いやいや、自分で決めたんやから、最低でも2本は行かなあかんやろ

そらそうや
わざわざ来たのに1本で終わるわけにはいかない
滝畑に下りてきて、間髪入れず2本目に向かう

2本目
あれっ、1本目よりも体が軽い
自然と足が前に進むこの感じ
風が気持ちいい
そういえば、今日は心地良い日差しと冷えた空気で絶好の登山日和
何で1本目で帰ろうと思ってたんやろ
東京マラソンの録画は夜でも見られるやん

山と体がひとつになって溶け込んでゆく感覚をかみしめながら3本目へ

3本目
絶好の登山日和なので多くのハイカーさんとすれ違う
2本目の下りで追い越したハイカーさんと3本目の上りで再び遭遇
「えっ、2回目ですか!?」
「いいえ、3本目です」
「えーーーー!3本目、スゴイ!」
ナイスリアクション、ありがとうございます!笑

ハイカーさんの声援(?)とは裏腹に、一旦立ち止まると、再び走るまでに時間がかかり、歩く頻度も多くなる

これまで走れていた長い階段も早歩きになり、時計を見ると3時間が経過していた

茅場に出て、最後の急登を越え、山頂付近の稜線を進む
冷たい風が背中から吹き付け、体を押してくれる

あともう少しで登りは終わる
本当にこれが限界か
もっと追い込めるんじゃないか
サブスリーは逃したかも知らんけど、ここを走れなきゃ、次も無いんじゃないか
こんな簡単に自分に負けるのか

自問自答を繰り返す、そうか、自分には絶対負けたくないな

今年は大きな目標が2つ
TJARとバックヤードサテライト大会の完走

直近では、来月のダイトレ50回記念大会
5月の比叡山50mileと彩の国100mile

自分にも負けたくないが、大会で競う相手にも負けたくない
恐らく、他の選手たちはもっと過酷なトレーニングを積んでいるだろう
1本目でやめようと思っていた自分が情けない

山頂からの景色が大好きで、飽きることなく何度も登った岩湧山
最近は来る機会も減ってしまってたけど、山頂からの景色はやはり格別やな

結局、3本合計で3時間半くらい
とてもサブスリーを狙えるタイムではないが、本当に限界だったのか

終わってみれば反省ばかり、でも、次も同じことをしていたのでは意味がない

一体何のために、何度も同じ登山道を走る続けるのだろう
負けたくないから、それだけなのだろうか


映画みたいな生まれ育ちや
ドラマみたいな過去じゃなくても
華々しく照らしてくれ
ありふれた生き様を
この人生ってヤツはつくり話
自分の手で描いていくしか無い
あの日でっち上げた無謀な外側に
追いついていく物語

声を張り上げ肩を震わせ
目を見開いて赤い血をたぎらせて
生々しく書き上げていく
自分だけの生き方を
夢なんて見なけりゃ苦しまない
それでもこうしてもがいて行くしか無い
あの日踏み外したレールの向こう側に
刻み続ける物語
(Creepy Nuts × 菅田将暉「サントラ」より)


帰りの車の中で流れていた音楽に、思わず共感し、涙が出てきた

何の取り柄もない普通のオッサンが突然走り始め、今年で10年になる
始めたときは、普通のオッサンだったが、今は変なオッサンとして、TJARやバックヤードの世界一を目指すという夢がある

そうか、岩湧山は、自分の人生のシナリオを完成させるための存在なのか

そんな自分は今年で50歳
サブスリー?やってやろうじゃないか!
のびしろしかないわ

また来週~

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