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【作品#14】『春、バーニーズで』

こんにちは、三太です。

最近、夏休み明けから続けてきたダイエットが成功して、とても体が軽いです。
ここ数年で一番痩せています。
現時点では、リバウンドもしていないので、この動ける状態をキープしていきたいと思っている今日この頃です。

では、今回は『春、バーニーズで』を読んでいきます。

初出年は2004年(11月)です。

文春文庫の『春、バーニーズで』で読みました。

あらすじ

筒井は、妻と息子(厳密に言うと妻の連れ子)とバーニーズに買い物に出かけます。
そこで、自分が以前に関わりのあった「その人」に出会います。
この「その人」が『最後の息子』の「閻魔ちゃん」を思わせる人物です。
そこから、妻と息子との今の日常とは少しずれていくような生活が描かれていきます。

文庫の裏表紙の紹介文も載せておきます。

聖蹟桜ヶ丘に暮らす筒井は、妻とその連れ子、そして義母と暮らしていた。
ある日買い物に出かけた新宿のバーニーズで、かつての同棲相手であるオカマと遭遇するのだが。
あれから数年、『最後の息子』の主人公・ぼくが家庭を持ち、妻や息子と暮らす日々の中でふと頭に浮かぶ「あの時、こうしていなかったら」という思いや、いつもと違う時間を描く連作短編集。
他に恋人と楽園のイメージを語り合ったひとときを回想する短編『楽園』を収録。

出てくる映画(ページ数)

今回もありませんでした。
けれども、この作品自体が映像化しているので、それは見たいと思います。
 

感想

読み終わった後、謎めいた作品だなという印象だったのですが、公式HPを見ると「楽園」は別物ということが書かれていたので、「なるほど、そういうことか」と理解できました。
はじめは無理矢理つなげて、解釈しようとしていました。

ただ、それでもバーニーズでの出会いから筒井の人生が少しずつそれていく感じはあるなという印象は変わりません。
あったであろうもう一つの人生に対するそこはかとない思いが描かれているのかなと思います。

85ページに出てくる一文「若いころには、確実な道が安楽な道に見えることがある」は、とてもうなずける内容でした。
また、この作品は、ページの要所要所に、話に関連するような写真が添えられているというのも特徴として言えます。
 
あったかもしれない人生冬の街
 
次回は『春、バーニーズで』の映像化作品(映画)を紹介します。

では、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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