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妻が消えた日②

 妻が突然消えた。警察にも届け、義両親や僕が知りうる妻の友人達にも聞いてまわった。皆、驚き、どうしてこんなことになったのか、どうしたらいいのかわからない状態だった。

 僕と妻がうまくいってなかったのでは、と思っている人もいた。僕から逃げたのでは?と。
僕が殺したんじゃないか、と疑っている人もいた。

 何を言っているのだろう、僕たちはなんの問題もなくうまくいっていた、幸せだったのだ。なんで僕がななみを殺すんだ?愛していたのに。

 ななみのことが心配で気が狂いそうになったが、仕事があるおかげでなんとか生きていけた。

 数年が過ぎて、ななみの不在に慣れてしまった自分は薄情な人間だと思った。
僕は弱くてだめな人間だから傍で支えてくれる人が必要だった。

ずっと僕のことが好きだったと言ってくれた彼女。僕は彼女を愛している。たとえ、ななみを殺した人間だとしても。

妻が消えた日は、妻と一緒にいた僕も、妻との思い出も消えた日となった。

妻が消えた日は妻が殺された日だった。

https://note.com/light_echium245/n/n4f449b53ec47


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