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お猫様の飼い主を探せ!(年末大捜査線)


閲覧ありがとうございます_(._.)_

わたしは、大家ではありませんが知り合いのご婦人の頼みで時々、持ち物件の管理みたいなことを頼まれます。

「RIAさん!ペット禁止なのに猫を部屋に入れてる住人がいるらしいの。ご近所の方から教えてもらったわ!ちょっと行ってどこの部屋か見てきてくれない?」

不動産屋に言えばいいのではと思いましたが、年末休みに入るため、人員がいないと言われたそうです。

「張り紙とかしてるのにね。年が明けたら学生が出るでしょ。だから、特定しとかないと、違約金をもらえないわ!」

(わたしは、バイト禁止だからバイト代はもらえないわ!)

しぶる私に

「宝塚宙組のトップスター退団公演チケットをなんとかするわ!!」

(マジか!!)

「おまかせください!」

引き受けて、アパート前に来たけれど、猫がそうそう出入りしてるタイミングなんて出くわすはずありません。

「一階の住人だよ。猫がすいすい~と入っていくよ」
大家さんに教えたというご近所のおばさんが言いました。何号室とかは、教えてくれません。多分、逆恨みとかが怖いのかなと思いました。

猫は、夜行性だから、夜に来なきゃだめかな。。
面倒くさいなぁ。。
と、思いましたが、トップスターに涙ながらに拍手する自分を想像し、気を取り直しました。

日差しがぽかぽかしていて、じっとしていたらボーッとしそうだから一旦帰ろうかなと思っていたら、


白黒猫(かなり太い)が、すいすい~と歩いてきて
一階の真ん中の部屋のベランダ手すりにひょいと乗って、中に入りました。

「やった!事件解決!」

喜んだわたしは、その部屋にピンポンして、確認することにしました。

出てきたのは、中東系?の武蔵丸みたいな男性で、びっくりしましたが、日本語はべらべらでしたから助かりました。

「すみません!猫がこの部屋に入るのを見たのですが。大家の代理です。」

「猫?部屋見ても猫なんかデナイヨ!」

男性の横から部屋をのぞくと、お国の音楽がガンガン鳴ってました。猫より蛇が出てきそうな音楽でした。

猫がいないので、謝りましたが
猫にエサをやっている人はいないか、ダメ元で聞きました。

「みんなヤッテルヨ!猫はフレンドよ!助けあってる。」
(しかし、契約が、、)

とは言えない雰囲気なんで、「すみません」と言って帰って来ました。

白黒猫(かなり太い)は、一階の並びの部屋にランダムに入り、在宅している住人さんからなにかもらう。
特定の人はいない。

そういう感じなんですよね。

「………飼ってる人はいない。などと、言っておりました。」
と、ニュースキャスターがニュースを伝えるみたいに電話で報告すると、

「それじゃあ、困るのよ!!違約金を誰に請求したらいいかわからないでしょ!」


と、違約金の使い魔みたいになってる大家さんが、私に厳しく指示を飛ばします。

わたしとしては、ストリートキャットをうざがる人より、アパートの住人さんに好意を持ちましたが


こういう人はイヤだなぁ。

内心、やめよかなと思いましたが、退団するトップスターにスタンディングオベーションする自分を想像し、朝の6時に出かけて行きました。

朝なら、だいたい猫さまはご飯食べるかなと思ったからです。


アパートが見えてくると、遠くからでもわかる白黒模様の猫(かなり太い)がいました。白黒猫以外にも二匹のサビ猫さんがいました。
向かい側の花屋さんのご主人がカリカリを出して食べさせてました。

「おはようございます、猫さんは野良ちゃんですか。」

「うちがエサやってるけどね。半分野良かなぁ。冬は裏のハウスで寝てるよ」

聞けば、病院とかも花屋さんが連れていくそうなんで、(この方が実質の飼い主さんだ)と、断定しました。

カリカリを食べる猫を眺めていると、

「おはようございます」
通報したご近所のおばさんが来ました。

ゴロゴロゴロゴロ!!

(え!!)

なんと、猫たちが、おばさんに一直線、スリスリしだしました。

その尋常ならぬ懐きようを見て

(あんたが飼い主ちがうんかい)


と、思いましたが、挨拶だけして帰りました。

もしかしたら、ご近所さんは、アパートの住人さんが猫に人間の食べ物をあげたら困ると思ったのかもしれませんね。


一応、大家さんには、該当者無しと報告しました。
退団公演はムリかもしれません。


もしかしたら、わたしが猫は保護しないといけないかもと、火中の栗を拾う覚悟で行きましたが、そうならずに安心しました。


また、お猫さまたちも、無事に年越しをしそうで、とても安心しました。


今日は長文になっちゃいましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございます(^-^)



ドラちゃんも猫である。

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