10迷信やスピに振り回されない~『ガラクタ捨てれば自分が見える』

 ありがとうを年齢×1万回言えば奇跡が起こるという開運法を耳にしたことがある。それは白けた気持ちになる話で、本当に感謝をしているなら行動で示せよと感じる。また、「貰えるものなら一円でも多く手にしたい」という人に待っている未来とは何だろうか。「自分だけが過分な報酬を得た上で欲望のままに散財する先」に幸福があるわけがない。(参考文献:「タルムード」)

 配当金が売り上げの半分以下で、他の賭け事に比べ予測の要素が小さいために「愚か者に課せられた税金」という別称が宝くじにはある。その歴史について調べてみると「終戦後の富くじ」、要するに荒廃した社会における公共福祉の増進の目的で販売を開始したという記述が印象的だった。運営元は客に夢を売り、かつ自身は収益を見込める仕組みを構築しているのだ。

 さて手当たり次第に金運UPにつながりそうな本を読んだ中で私が信頼できると感じたのは『ガラクタ捨てれば自分が見える』カレン・キングストン(著)である。著者は風水師であり空間が帯びている気を整えるという感覚に長けている。確かに、不要な持ち物を捨ててスッキリとすれば右顧左眄している心がしっかりと前を向くように思う。
(500文字)

 

 

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