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「虎に翼」感想(寅子の生理)

 「虎に翼」では寅子が4日寝込むほど生理が重いことが描かれており、しかもそのことを寅子の周辺の人々は知っている。どうやら生理に限らずもろもろの情報が風通し良く共有される良い家庭環境のようだ。

 そういえば私の母は生理痛などの日常的な痛みにほとんど無縁な体質で、「お母さんはいつでも元気」があたりまえの家庭だった。あたりまえすぎて気にすることもなかった。
 一方、私は生理痛がけっこうあるので、息子に「お母さんいつも体調悪いよね」と言われたりする。帰宅後倒れこむように寝込んだり、用事のない休日は寝込んだり、ときには予定をキャンセルしたり。だから、母やテレビに映る元気な女性のことを思うと「私はお母さんなのに寝てばっかり・・・」と自己嫌悪に陥ることも多かった。

 しかし昨今の「女性の体調について社会で認識しよう」という世間の動きに影響を受け、自己嫌悪しなくて良いことに閉経間近になってやっと気付いたここ数年だった。
 気付いた後は、「今日は『生理で』調子悪いから寝る!」と息子たちに言うようにしている。女性には生理があり配慮するべき場合があることを理解できる男になってくれ。

 「虎に翼」で寅子の生理事情について知り、4日も寝込む人もいるのか!と驚いた人は多いと思う。老若男女。
 生理と付き合う社会が進むきっかけの1つになるだろうし、私も救われる気持ちだった。