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「虎に翼」と「さよーならまたいつか!」で泣く

 泣きたくてしかたない。
 先日、藤井風がにしなの曲がかかる車内で泣いていたとのことだったが、私はNHK朝ドラ「虎に翼」の主題歌「さよーならまたいつか!(米津玄師)」で毎回泣ける。

 米津玄師の優しい歌声。(写真で見た赤い衣装とおさげ髪がかっこ良かった。藤井風もツインテール写真あったな。)
 歌詞はまだあまり聞き取れていない。真顔で踊る女性たち。愛想を振りまかない真顔なのがとっても良い。

 寅子の幸せを考え抜いて、結婚を勧める母。
 当時の制度での結婚に幸せを見いだせない寅子。
 団子を食べようとする松山ケンイチ。
 温かいけれど理想主義的で細部のことは頼りにならなさそうな父と法学者。

 ドラマは昭和初期の話で、私が寅子の年齢だったのは平成だったがまだまだドラマの要素は残っていて、私は途方に暮れた。私は学校の成績が良かった。でも、なぜかけん制してくるオバがいた。普通に認めてほしかったし、放っておいてほしかった。
 母は寅子の母のようなことを言っていた。自分は本当は別の道を選びたかったけど、今は今で幸せみたいなことを。
 父は、あまり勉強が好きなほうではないにもかかわらず、たぶん姉弟の中で唯一大学に行っている。私にけん制してくるのは、父方のオバだった。後に、本当は進学したかったけど、身体が不自由なこともあって手に職を付けたのだと聞いた。

 身内が自分に向けるアドバイスを重苦しく感じていたのと、現実をどうやって生きて行けば良いのかわからなかったのと、そのような不安定な女子にちょくちょく降りかかる世間の女性蔑視に打ちのめされた気分で、私の10代は暗黒だった。それなのに表向きは愛想よくしていた。

 のびのびと学業に励めたらどんな今があったのだろう。(私はあらゆる面で不器用なのであくまでも自分比。)
 今の自分に後悔はないけれど、寅子のように強い心で10代を生きれば良かった。

 閉じていた心のフタがあいて、涙腺ゆるみっぱなし。
 コミカル要素も多い今回の朝ドラを、笑って泣いて観るだろう。