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一本足打法の代名詞

玄野武宏
「おはよう。」
雀松朱司
「おはよう。今日は雨だね…」
玄野武宏
「今年もプロ野球開幕して、もうそろそろ一ヶ月だね。」
「昔の事を思うと、ドームでの試合が増えたから、雨天中止の試合も減ったけどさ…」
雀松朱司
「物知り顔で御託並べるのは良いが、最近、お前、野球観てないだろ…」
玄野武宏
「ギクッ…」
雀松朱司
「付け焼き刃だろうけど、今日のトピック絡みだから勘弁してやる…」
玄野武宏
「いつも、朱司は手厳しいな…」
「もう、察しはついているだろうが、今回は、プロ野球にまつわる話だ。」
「1959年4月26日…巨人の王貞治が初ホームランした日だ。」
「因みに、それまで開幕以来26打席連続無安打。」
「伝説の始まりにも、なんか、ドラマチックなものを感じるよな。」
「再現アニメにしても、面白そうだ…」
雀松朱司
「俺たちの父親世代は、ビデオとかで観たいだろうな。」
玄野武宏
「王貞治さんと言えば、代名詞は、一本足打法だね。」
雀松朱司
「フラミンゴ打法とも呼ばれているね。」
玄野武宏
「一本足打法は、当たった時はデカいけど…」
「タイミングを合わせられないと、空振りや凡打になりやすいから…」
「2本足打法が今でも主流なんだよね。」
雀松朱司
「体幹も要求されるし、バットのスイングは早くなるメリットはあるけど…」
玄野武宏
「タイミングを合わせにくいデメリットもある。」
雀松朱司
「ある意味、ゴルフみたいに位置が定まっているものを打つ時には理に適っているんだよね。」
玄野武宏
「そういう事から、ゴルフ打法とも呼ばれる時もあるんだよね。」
雀松朱司
「それで、野球のオフシーズンに野球選手のゴルフコンペとかがあったりするけど…」
玄野武宏
「それは、ゴルフと野球の球の打ち方は相通じるものがあって…」
「応用が効くから気分転換やファンサービスでやったりするんだよ。」
「物事の基本って、そんなに違うものでもないって事が…」
「こう言うちょっとした出来事で気付かされるんだよね。」
雀松朱司
「話を戻すが、王貞治さんも、結構、一徹なところはあるね。」
「最終的には、現役時代の打席を一本足打法で貫いたんだ。」
玄野武宏
「でも、最初から一本足打法でやっていた訳でもないんだよね。」
雀松朱司
「王さんにとって、不調から抜け出すきっかけが一本足打法だったから…」
「簡単に自分の向き合い方を変えたくなかったんだと思う。」
「詳しい話は野球マニアに任せるとして…監督時代の話に移ろうか…」
玄野武宏
「監督になってからは、不調の時期もあったし…」
「自分一人の事じゃないから、結構、周りと意見交換しながら、指導するやり方へと…」
「柔軟にシフトしている気がするのだけれど…」
雀松朱司
「まあ、プレイヤーとマネージャーとの役回りの違いも肌身で感じたろうからね。」
玄野武宏
「それが今や、福岡ソフトバンクホークスの取締役会長なんだから、凄いよな…」
「それだけ、ファンや球団や持ち株会社に望まれる存在だと言う事だね。」
「にしても、ホークス羨ましい…」
雀松朱司
「我らがドラゴンズは近年、低空飛行だからな…」

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