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ケーキの切れない非行少年を読んで

今回は、『ケーキの切れない非行少年』という漫画を読んでの感想を書いていきたいと思います。

この漫画を読んでみてまず思ったことは、全体的に暗いということです。

この話は、精神科医の先生の視点で非行少年について描写されているので、状況を理解しやすい漫画となっています。

舞台は、とある少年院でそこに来た少年少女達は低IQだったり発達障害があります。

彼らは、何処にも居場所がなく学校や社会で躓き非行に走ります。

物事を考える力が弱い、想像力も低い、また、うまく自分の気持ちを言語化して伝えることが出来ない、対人関係やコミニケーションが不得意、不器用で仕事ができない…

彼らは、思考力も低く意思表示をうまく出来ず理解されない、複雑で柔軟な思考ができない、客観視が不得意で不安になりやすいと思います。

彼らは、それ故に理解されず変な目で見られ孤立していきます。

特に、ASD強めで低IQで言語化が苦手な人は、コミニケーションに苦労することが多いと思います。
おまけに、非行少年の大半は家庭環境が複雑なのです。

差別や偏見もある、いじめ、嫌がらせめたある。騙されやすい、言い返せない、物覚えが悪く、仕事が出来ない、上司から怒られる、馬鹿にされる、そして、クビになる。

少年少女達は、目が淀んだ感じに描かれており、表情が暗く覇気がなく表現されていました。

私は、この本を読んで見ていて暗く感じる部分もありましたが、能力や家庭環境に恵まれない少年少女達が如何に、生きづらさを抱えてきたのかを垣間見ることができました。
彼らは、色んなことが上手く行かず誤解され孤独で苦悩します。

世の中では、ギフテッド(IQ130以上や、その他能力的に秀でた分野がある人)やタレンテッド(芸術的な秀でた才能がある人)などの障害者ばかり注目されがちですが、この本は能力が並以下で家庭環境にすら恵まれない、何もかも躓いてしまう障害者にスポットを当てています。

私は、社会に受け皿がなく本当に這いつくばって苦しんでいる障害者達のリアルについて、より広まって理解されて欲しいと思っています。

ここまで読んで頂き、ありがとうございました。ありがとうm(_ _)m



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