バンビエンでのカンナビス
環と一緒に軽トラの荷台のようなバスに乗り、バンビエンに到着した。
バンビエンはバックパッカーの中でとても有名な場所だ。町中がカンナビスだらけだからだ。
寝転がれるようなカフェが多く、ヨーロッパ人バックパッカーたちがよくジョイントを回しながらダラダラしている。
さらにどのカフェにも決まって、ハッピーピザやハッピーシェイクといったメニューがある。
これはガンジャ入のピザやシェイクだ。
今すぐ試してみたいと思う気持ちを抑えて、適当な安宿を見つけ、荷物を下ろした。
環に同じ部屋にするかと聞いてみたが、答えはNO。
隣同士で泊まることになった。
早速二人でカフェに行き、ハッピーシェイクを注文することにした。
ストロングか、ミディアム、ライトどれがいいと聞かれ、僕はストロングにした。
環に頼でみるかと聞くと、「ライトを飲んでみたい」というので、僕はストロング、環はライトを飲むことになった。
飲みながらぼーっと外を眺めていると、同い年ぐらいの日本人男性コンビと目が合い軽く会釈をすると、店に入ってきた。
「シェイク飲んでるの?」目を真っ赤にしながら話しかけきた。
「ストロングを頼んでみた」と答えると、やるねーみたいなことを言われながら、だらだらと絡むことになった。
持っていたジョイントに火をつけ、何気なく梵が始まった。
この時も環は吸わなかった。
二人は花園と藤原といい、バンビエンで知り合ったらしい。今日が二日目で、初日ストロングに挑戦して動けなくなったとのこと。
よくある旅会話をしていると、また二人組の男性が加わった。さらぽと直君だ。
彼らはジャンベとタブラーという太鼓を持って旅をしており、ものすごい量のガンジャを吸う。
ジョイントを回したり、ボングでがっつり吸ったりしていると、環の様子がおかしくなってきた。
「ちょっと横になりたい。」とのことなのでゲストハウスまで送っていくことにした。
環の部屋でベットに寝かして、少し付き添っていた。
頭が重い。気持ち悪い。しんどい。
完全にバッドトリップだ。水を飲ませてベッドわきで見守っていると、
環が僕の手を握りだした。
添い寝をした方がいいのではと思い、そっとベットに入ろうとすると、
「それはいい!」
と全拒否。
そこから数時間、手を握るだけという、若者男性には地獄のような時間を過ごした。
ストロングを飲んだ僕はフツーにきまっているだけだった。
飲んでから吸いまくっていたので、いつシェイクが効いているか全くわからなかった。
悶々とその日を追え、
その後、1週間ほど色んな人と吸いまくって、楽しい時間を過ごした。
途中、環が「あなただけ色んな人と遊んでずるい。」とすねることがあったが、一日バイクデートなどをして機嫌を取った。
なんかカップルのような雰囲気になっていた。(手を握る以外何もさせてくれない)
この時点でビザ切れぎりぎりだったので、この後はビエンチャンを2日ほどでパスしてバンコクへ向かった。
※この物語はフィクションです。違法薬物の試用、犯罪行為を助長するものでは一切ございません。
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