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ChatGPTの悲劇 Part7(後編)

ChatGPTの悲劇 Part7(後編)

今回のインタビューでの彼女の辿々しい受け答えはニュース番組でライブ中継された

それにより
彼女の天才との評価は揺らぎ
世間に大きな反響を呼んだ

SNSでは彼女が執筆に生成AIを使ったことを前提に
賛否両論の様々な意見が飛び交う

論文コンクールに生成AIを使った行為を非難するものが多数を占めたが
中には擁護する意見も見られた
小学校6年生が生成AIを使いこなし論文として仕上げたことは
今後の教育とAIのあり方の模範事例とするべきといった意見だ

しかし
そもそも彼女は生成AIを使っていないにもかかわらず使ったと断定されていることが
彼女の心を酷く傷つけた

そんな渦中にある彼女に対してテレビ局から
インタビュー番組の出演オファーが飛び込んだ

ただでさえ人前に出ることが苦手な彼女
テレビなんてとんでもないと悩んだが
世間の誤解を解くためには絶好の機会でもあると思い
彼女は勇気を出して出演オファーを受けることにした

ただし
インタビューでまた同じ失敗を繰り返さないために
彼女はある秘策を思いついた

それは
インタービューの質問を事前に想定し
ChatGptを使って受け答えを用意しておいたのだ

インタビュー当日
MCからの質問
「ChatGptを使われましたか?」

素直な彼女は
「はい」

これで彼女の冤罪が確定した

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