「悩み」「迷い」の違いとその出口

「悩む」と「迷う」は、どちらも「心が揺らぐ」が本質的に異なるもの。

「悩む」    本質的に答えが見つからない状態。
「悩みの出口」 根本的に解決できないから「もう悩まない」と決める。

「迷い」    いくつもの選択肢が既にあり、選べない状態。
「迷いの出口」 選択肢があることを喜ぶ。
        選べないときは「どれも似たようなもの」だから
        さっさと割り切り出口に向かう。

松浦弥太郎 野尻哲也 「はたらくきほん100」マガジンハウス 093

自分は何に悩み、何を迷っているのか。
それがわからずずっとモヤモヤしてきた。
モヤモヤ真っ最中だった頃の私がこの文章を読んだら、もっとモヤモヤしてしまうのではないか、と思うが、今の私には響いた。

人生に悩み、迷ってきたと思っていたが、今思うと、たくさん悩んではきたけれど、「明確な選択肢が見えない」だけで、選択肢さえ明確であれば、答えに悩むことはあまりなかったように思う。

人間関係、恋愛やそれに伴う離別、就職・転職など、人生の転機に立った時、なかなか「踏ん切り」をつけられずに時間がかかるタイプだ。

「別れる」と決めたけど、いつ別れる?
「辞める」と決めたけど、いつ辞める?

「両親が反対している」というような逃げ口上があれば、強制的に踏ん切り、リセットできるのではないか、と思ったりもしたが、両親による干渉は皆無で、私は自分の頭で考えて決断せざるを得なかった。

さっさと、前向きな未来に向かえるとよいけれど、自分の心と折り合いをつけながらそのタイミングを決めることも大事で、答えが出せない時間を過ごしたことも、今の自分に繋がっている。

たとえ、「あの時」に戻ったとしても、やはり「熟考」する時間をスキップして決断することはないと思う。
その経験のせいもあってか、新しい1歩を踏み出す決断までのスピードは速くなってきているように思う。重要な局面ではしっかりと「熟考」し、日常的には感覚的に振り分けしているように思う。

「悩み(根本的に解決できないもの)」は、受け入れる。
「悩んだって解決しない、ではどうしようか?

「迷い」は「迷えるだけ幸せなこと」と捉える。
「迷ったときはよりワクワクする方へ」進む。

日本語では「出入口」といい、「入出口」とは言わない。
まず「出る」ことがスタート。
「出口」を出るから「入口」が見える。
「出」が先に来るには、そういう意味もあるそうだ。聞きかじりの情報だけど、なるほどその通りだなと思う。


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