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振り子の法則

祖母の本棚からもらった『大切なことに気づく365日名言の旅 世界の空編』の中に、宮沢りえ(女優)の名言があった。

人の強さって
振り子みたいなもの。
きちんと悲しんでいる人は
そのぶん強くなれるし、
儚さやせつなさを知っている人は
燃える力がある。

振り子は真ん中に支点があり、片側に振れたら同じ振れ幅で、逆側にも振れる運動をする。空気抵抗があるから、最終的には運動は止まるけど。

物理の演習問題で振り子の問題をよく解かされたけど、人の強さについて当てはめたことはなかったな。


本当に強い人って、自分の弱い部分も知っている人なのかな。弱さを受け入れているから、その振れ幅の分だけ強くいられるのかもしれない。弱さから目を背けていては、何かの拍子でポキっと折れちゃいそう。


逆境や困難を味わったことがある人は、周りからすると楽観的に生きているように見えるが、あれも同じ理屈で、一度大きくピンチの方向へ振れたことがあるからなのかもしれない。そのような挫折経験があるから、今の生活にありがたみを感じていて、楽しそうに生きているのかもしれない。


面白いジョークをバンバン思いつく人も、その裏では大きな悲しみに打ちひしがれたことがあったのかもしれない。「喜劇は泣きながら作り、悲劇は笑いながら作るもの」という言葉も、どこかで目にしたことがある。




いつ絶望側に振られてもいい覚悟はできている。



いや、実際にそのような状況に追い込まれたら、足がぶるぶる震えて、立ちすくむだろうな。

けれど、その時になったらなったで、この振り子の法則を思い出すことにしよう。


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