2周年記念と物理学会
今日はnote2周年記念日だ。
忘れもしない。2年前のこの日、アカウントを作ったこと。
朝noteを開いてみると、2周年記念日のバッジをもらえた。
よし、今日はその2周年にふさわしい記事を朝から書こう。
とはならなかった。
なぜか。
日本物理学会の発表が、午後に控えていたからだ。
春の物理学会はオンラインなので、実家から参加することにした。
自分の順番が回ってくるまでの間、noteを書くなんて度胸は自分にはない。発表の直前まで、担当教員の方と打ち合わせをし、自分で時間を計って何度も通し練習をしていた。
日本物理学会。
大学の先生や僕みたいな学生が所属していて、会員数は18000人ほど。
物理学にはさまざまな研究分野があり、それぞれの分野で著名な先生方がいる。どこの業界でも同じことだと思うけど、物理学の世界でも超一流の人たちがいる。
その方たちに、自分の研究発表を聞かれる。
想像しただけで震え上がる。
恐怖でしかない。
楽しむ余裕なんてない。
一般的に、大勢の前で発表したりプレゼンしたりするのが好きな人は、少ないと思われる。
僕もその1人であり、人前で何かを話すことは、できればやりたくない。
失敗したら恥ずかしいし、質問に答えられなかったらどうしようと思う。
けれど、生きていたら、人前で発表・スピーチ・プレゼンしなければならない場面はいずれ訪れる。そこから逃げ続けることはできない。
今回も学会発表もそう。どれだけすばらしい研究を行っていても、その研究結果を人にうまく説明できなければ、ただの自己満足で終わってしまう。
サラリーマンになった後も、プレゼンをしなくてはいけない場面があるだろう。
それならば、場数を踏んで今のうちに慣れておいたほうがいい。
それはわかっているんだ。
十分承知しているんだ。
・・・
けれど、やはりこわい。
自分のひとつ前の発表者の発表が始まった。
次は、ついに自分の番ではないか。
胸がドクンドクンいっている。
"こんな研究内容で本当に大丈夫なのだろうか"
"知識が全然足りてないのではないのではないか"
今から考えてもどうにもならないことばかりが、頭をよぎる。
そうだ。
たしかこんなとき、失敗したときに起こりうる最悪の状況を想定すれば、恐怖が和らぐという話を聞いたことがあるぞ。
質問に全然答えられなくて、ボコボコにされたときの状況を思い浮かべる。最悪のシチュエーションはそれぐらいだ。
そうなれば恥ずかしい思いはするが、命までは取られない。ならば大丈夫だ。それよりも悪いことは起こらないと思えば、いくぶん安心してきた。
自分の発表の番が来た。あの断頭台に向かわなくてはならない。
画面を共有をする。
「今からこのようなタイトルで発表します、〇〇大学の〇〇です。この発表の流れは以下のようになっています。研究の目的は・・・」
*
10分間の発表と5分間の質問が終わった。
質問も全部答えられた。完璧な回答になってなかったと思うけど。
自分ができる最善のことはやった。
終わってみれば、全然どうってことはなかった。
結局、今回も取り越し苦労だった。
大体いつも、心配していたことって、杞憂に終わる。
そうわかっていても、今後も毎回のように発表やプレゼン前には、緊張しているだろうな。そんな気がする。場数を踏んでも、緊張はなくならないと思う。
終わった。これでやっと大学院の研究生活も幕を閉じた。
今後、物理を勉強するとしたら、趣味でやるぐらいだろうな。
いや、趣味で物理を勉強しようとは、思い至らないかもしれない。たぶんそれなら、小説とかを読む時間に充てると思う。
ああ、でも今年の春から始まる仕事は、物理が関係しているしな。どっちかというと化学寄りらしいが。
まだまだ物理とは、付き合っていかなければならないみたいだ。
こんなnote2周年記念日だった。
3周年記念日は、どんな出来事が待っているだろうか。
それと、
いつも読んでくださる方、本当にありがとうございます。
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