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ヒーローとは?「階段島」シリーズ②

「オレたちは主人公なんだから」

人は誰しも自分の人生の主人公である。
私はそう思っていたい。

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こんばんは!ゆりそらです。

河野裕著「その白さえ嘘だとしても」を読みました。河野裕さんの「階段島」シリーズの第2作目です。

「階段島」は現世に住む自分に捨てられてしまった住人が暮らす閉鎖的な島です。
その島に住む、少年、七草と真っ直ぐすぎる同級生真辺を中心に階段島で起こる出来事を中心に物語は展開されています。

ちなみに1作目の「いなくなれ、群青」も面白かったので、気になった方はぜひ読んでみてください!

2作目の舞台はクリスマスイブを迎えた階段島。
階段島に住む4人の登場人物の視点から、クリスマスイブの七不思議とある探し物と困っている女の子を救おうとするヒーローについての物語です。
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先ほども言いましたが、階段島の住人たちは
本来の自分に捨てられた人格たちです。
そのため、みんなどこかが欠けていたり、少し理解が難しかったり、頑固だったり癖がある人が多いです。

でもそんな人たちだからこその人間臭さ、純粋さがとても心地がいいのです。
真っ直ぐすぎて他人を苛立たせてしまう人もヒーローに憧れすぎる人もどこか掴めない人も自然と受け入れられてしまう。
河野さんの作る優しい文体と階段島の静けさがすっと胸に入り込んできます。

皆さんにとってのヒーローとはなんでしょうか?
絶対的な悪と戦い、世界の平和を守る人でしょうか?それとも自分自身を救ってくれた恩人でしょうか?

私にとってのヒーローは私自身でありたいです。
自分自身を救えるのは自分でありたい。
例え悪を倒せなくても、誰かを救えなくても自分自身だけは救える人でありたいです。

そして自分自身を救えるヒーローは主人公でなくてはならないと思う。
だから、私は私の人生の主人公だ!!
主人公である以上は全人類は救えなくても近くにいる人間を幸せにできる主人公でいたいと思います!

ヒーローの定義は曖昧でみんなの中にヒーローがいると思います。

悪を倒すことに真っ直ぐな純白なヒーローよりも色々な色が混じり合った混色のヒーローの方が親しみやすくて私は好みです。

階段島の謎も少しずつわかってきた第2作目。
次回作も楽しみです。

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