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クロモジ茶の作り方

 木こりの夫が山からクロモジを連れて帰ってきました。杉や檜の山を育てている場所に生えてくる他の木々が杉檜の生育を阻まないように伐採するそうで、その時に刈り取ったクロモジだそうです。


 クロモジは和菓子を食べる時の楊枝の原料にもなっているそうで、枝葉からは柑橘を思わせるような爽やかで少し甘い香りがするのが特徴です。枝は緑に墨を流したような、マーブル模様で、葉が花のようにまとまって上向きについているところも特徴的で、山の中でもすぐに見つかります。 

樹形

 持って帰ってもらった枝葉を乾燥させて、細かくカットし、クロモジ茶を作ることにしました。
 朝晩が急に冷え込んできて、夏から秋、冬の気配すらも感じるようになってきた安芸太田町。あたたかな飲み物がうれしい季節です。



クロモジ茶の作り方

①クロモジの枝を細かく刻む。(剪定バサミを使うと切りやすい)
②ザルやむしろに広げ、晴れた日に天日で干す。
③熱いお湯で枝葉を煮出すと、香りのよいクロモジ茶に。
④茶葉は缶や瓶など密閉性の高い容器に入れて保存しておく。



 乾燥時間が短い時にお茶を入れると、透明な琥珀色。時間が経って乾燥が進むと、ピンク色のお茶に変化しました。やかんに入れてグラグラ沸かしていると、部屋の中いっぱいにクロモジの香り。甘くて爽やかな香りは朝昼晩問わず、明るい前向きな気持ちにさせてくれます。
 山の整備をしながら、山からの恵みを分けてもらう。山のことを思いながらお茶をいただいていると、里山に溶け込んだ暮らしをしている気持ちが増してきます。

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