【読書】 吉見俊哉「知的創造の条件:AI的思考を超えるヒント」

「知的創造の条件:AI的思考を超えるヒント」という本を読んだ。情報と知識は違うのだ!という主張に納得した。曰く、情報とは要素であり、知識とはそれらの要素が集まって形作られる体系とのこと(P121)。普段、Yahooのトップページや流れてくるTweetを読んで情報を知ったつもりになっているが、それを体系立てて整理できているかと言えば全くそうではない。頭の中には断片的な情報が蓄積されては消えていき、体系だった知識が自分の頭の中にあるとは言い難い。こうした点について反省できる点で良かった。

とは言え、時間は有限である。ある物事について体系だった知識を得ようとするためには、情報を摂取する時間を省かなければならない。そのような方針で情報(知識)の摂取を試みた方が最終的に沢山の知識を手に入れられるのかもしれないが、この情報社会のなかある物事について集中的に情報を手に入れそれを体系立てていくというのは思い切った決断であるように思えた。


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