【映画】トゥルーノース

映画「トゥルーノース」を拝見した。強制収容所の過酷さについて描かれているとともに、収容所に強制的に押し込まれた主人公の成長についても描かれている。何年も前の話だと思って観ていたが、途中で現在進行系の話であることが分かり驚くとともに、本当に現在もこんな世界が存在するのか…という気持ちになった。

過酷な現状に押し込まれた主人公は当初他人を蹴落としてでも成り上がろうとするが、蹴落とされた他人から復讐にあい自暴自棄になってしまう。そんな中、妹の支えもあり次第に人間としての心を取り戻し、今にも亡くなりそうな人に寄り添うことのできる、弱者に対して優しいまなざしを持つ人間へと成長する。こうした優しさは時として大切な人のための自己犠牲へとつながるが、それは素晴らしい行為でありつつ犠牲にしなくてもという気持ちになった。

実写だと過酷すぎるので3Dアニメーションで描かれた本作が、鑑賞する上でちょうどよかったと思われる。過酷な現状を理解することができつつ、映画としても見応えがあり良い作品だと思った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?