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母親が"アルバイト"って、子どもはどう思うんだろう

小2の息子は最近「人生ゲーム」にはまっている。
私が小学生の時に買ってもらったもので、随分と年季が入っているが、まだまだ遊べる。

「弁護士になれる!やった!」
「油田を発見した!大金持ち!」
「えー!また12マス戻されちゃったよ…」
「アルバイトになっちゃった…」
「株で大もうけしたよ!」

息子は出るマスによって一喜一憂し、白熱した楽しい時間を過ごしている。

お金の計算の勉強にもなるし、いろんな職業があるのだと知る機会にもなり、悪くはないなぁと思っている。

ところが。ふと息子が口にした言葉が、私の心をもやっとさせたのだ。


「お母さんってアルバイトなん?」

人生ゲームにおいて、アルバイトは最も就きたくない職業だ。
給与は安いし、ルーレットの出た目によっては給与がもらえないこともある。

それを息子は認識しているから、「アルバイト」=「お金が稼げない職業」みたいな風に捉えているのがよくわかる。

そんな息子の、「お母さんは現実世界で"アルバイト"なんだよね?」は私の心にズサッときてしまったのだ。

その時は、「そうだよ」としか答えられなかったのだが、いやいやもうちょっと説明させてほしいなと思って、後からこんな話をした。

私)「お母さんがアルバイトだってことに、何か思うところはある?」
息子)「いや、別にないよ」

ここまでで終わりでも良かったのだが、私がモヤモヤしてしまったので、さらに会話を続けた。

私)「お母さんもちょっと前までは正社員だったんだよ。でも今は、ケンやミィちゃんとの時間を大切にしたいと思って、アルバイトっていう形態を選んだんだ。」
息子)「ふーん」

小学校2年生の息子にこんな話をしてもよくわからないだろうな…と思いながら、それでも私は続けた。

私)「というのもあるけど、お母さんは今、正社員でやっていくのが疲れたなぁっていう思いもあるんや。ここまでずっと頑張ってきたから。でも頑張るのがちょっと疲れたの。正社員でいると"もっともっと"って言われちゃうから。そこから逃げたってのも本当。」

息子)黙って聞いている。

私)「今はいろんな働き方があるからさ。正社員だけじゃなくてアルバイトとか、契約社員とか、派遣社員とか業務委託とか。フリーランスとか。外に出て働くだけじゃなくて、お家でお仕事もできる。お母さんがお家でお仕事してるから、ケンとも朝一緒に学校行けるんやよ。出社せんなんかったら、絶対無理やもん。」

息子)「そうやね」

私)「ケンが大人になるころには、働き方はもっと変わるかもしれん。今は週休2日が普通やけど、週休3日が当たり前になるとかね。人生って波があるし、いつどんなことが起きるかもわからん。自分で"ここだ"と思うところを決めていかんなんのやよ。」


なんだろ、ちょっとうざい母親だと思われたかもしれない。
けれど、息子には私の本音を聞いてほしかった。
全部を理解してくれるとは思わないが、私の思いを聞いてほしかった。
わがままな母でごめん。

ただ、息子に話したことは全部本当だ。
今は家庭を第一に考えたいことも、正社員という重みが、今の私にはしんどいということも。
アルバイトになって、それがすべて叶えられるかどうかもわからないけれど。

"働きたい"という思いはある。社会に取り残されるのは嫌だし、働かなかったら家にも居づらいから。(夫の両親と同居なので、何か言われるわけではないが、私が居づらいのだ。)

夫は「できるだけ収入は多い方が良い」とは言っているものの、正直私はそこまでの思いはない。(これも、夫には理解してもらっている)
今の私にできることを、やっていきたいと思っている。


昨日、面接までいった会社からお見送りメールが届いた。
やっぱり、へこむ。
今日は午後から別の会社の面接なので、出来る限り気持ちを切り替えて、挑もうと思います。

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