「最初は人を撮るな」
私はポートレートを撮りません。
SNS全盛期の今、完全に時代に逆行してますけど。
モデルやってる友達も知り合いも周りにいないし、スナップであっても世代的に顔出しOKの友達がいません。(ある一定の年齢を超えると、ほとんどがそうかと)なので経験値もなく、当然モデル撮影に誘われることもない。
私がカメラを最初に学んだのは大学で、表現手法の一つとして半年間フィルム一眼レフでモノクロを撮るという勉強をしました。
そのときの先生からの忠告がこうでした。「最初は人を撮るな」
理由はたしか、上手く撮れすぎるから。だったような気がします。
人は被写体として強すぎることと、指示をすればその通りに動いてくれてしまうから、自分で構図を作れ。体で学べという意味だったのかな。たぶん。
美大生ならそれをぶっこわせばよかったのかもしれないけど、馬鹿正直なので素直に人を撮らずに半年を過ごしました。
そのままずっとポートレートへの欲は生まれませんでした。
3年ほど前、写真のワークショップに初めて参加しました。
参加者のほとんどが年下でした。
そして、その人たちが写真を始めた動機のほとんどが「人を撮りたい」だったことに、実は衝撃を受けました。
私と真逆だ。それが当たり前で、もうだれも止めたりしないんだ。
きっちりと作り込まれたレベルの高いポートレートが次々と流れてくる今のSNS上で、私の写真はつまらないものなのかもしれません。フツーだな、みたいな。
けどやっぱり、流れてくる写真の中で好きだなと思うものの多くがランドスケープや室内写真や静物だったりするので、今のところ時流には乗らずにいくかなあと思っています。
興味はね、あるんですけどね。(スナップは好き)
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