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ペットパスポートでEU内の移動が自由に

人間にパスポートがあるように、EU圏内ではあたち犬や猫などのペットにもパスポートがあるんでっす。今日はEUのペットパスポートについてご紹介。

日本は世界的にも珍しい狂犬病撲滅国(狂犬病のない国)のため、動物検疫がトップレベルで厳しい。そのため、日本の輸出入に必要な書類が揃っていればほぼ問題に出くわすことはないのが、面倒な書類作りをした嬉しいお土産というわけ。


EUペットパスポートって何?

PETS(Pet Travel Scheme)は、ペット(犬・猫・フェレット)がEU加入国間を旅行する際、検疫勾留期間を省略し、簡単に移動できるように定めたもの。シェンゲンビザで人がEU内を自由に移動できるように、ペットもEU内を自由に移動するためには、ペットパスポートが必要。
2001年にEUで導入されたこのシステムの加盟国は、当初EU各国だけだったのが、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、さらにはアメリカも加わり、ペットを連れての旅行が激増するきっかけになったと言っても過言ではない。
とはいえ、各国がそれぞれに動物検疫のルールがあるため、旅行の際は注意。

EUペットパスポートが必要な場面

今いる国から他のヨーロッパの国へ行く際に提示が求められる。

  • 空路:空港のチェックインカウンターでペットパスポートを提示する必要がある。確認の内容は、狂犬病の接種、マイクロチップの挿入、その他の予防接種がされているかなど。飛行機に乗る際に人がパスポートを提示するのと同じ要領。

  • 陸路:列車や車で国境を渡る際に提示を求められたことはない。

  • 海路:クルーザー、フェリー、ヨットなどでの移動についても、提示を求められたことはない。

※ただし、UKとヨーロッパ各国のペットの行き来は厳しくチェックされているので、陸路や海路での出入国のルールについては注意が必要。

EUペットパスポートの取得方法

Step 1 : 獣医を予約する

EUペットパスポート発行は、ヨーロッパの都市であれば問題なく対応できる通常業務の範囲。しかし、パスポートが発行されても、滞在国内での予防注射などの処置でない限り、EUペットパスポート発行獣医が各種予防注射歴などをパスポートに書き写すことはできない。そのため、このEUペットパスポートと狂犬病ワクチンをセットで持ち歩くことになる。

動物病院のWebサイトなどで英語対応がされているか、予約ができるかなどを確認して、Webサイトから予約をすると安心。そして、問い合わせが可能であれば、ペットパスポート発行の費用も聞いておくとよい。

Step 2 : 必要書類を準備する

日本から出国した場合、動物検疫から発行される「輸出検疫証明書」と、その輸出検疫証明書を発行するために準備した、各種書類の原本を持っていく。

  1. マイクロチップ装着

  2. 狂犬病血清テスト合格結果

  3. 狂犬病の接種記録

  4. ダニ予防、寄生虫予防接種記録 

  5. 開業獣医師発行の健康診断書

  6. 輸出検疫証明書 ← 日本出国の際に動物検疫が発行する書類。この書類を発行するために、そもそも上記1〜5が必要。

Step 3 : パスポートの発行&費用支払い

基本的にはペットパスポートはその場で発行される。各国の動物病院によって費用はそれぞれだが、€20から$400まで動物病院によってそれぞれ。

[リリの場合]ベルリンで発行

ベルリンに到着の翌日に予約していた動物病院は、英語で予約ができたこちらの病院。ティーアガールテンの近くにあるので、その後の観光にも便利。
地元の犬たちがたくさん訪れていたよ。

予約画面はこちら。英語を話す医師、初めての訪問、その他を選択した後、予約可能時間を決めたら、個人情報を記入して、予約完了。3分で終わりの手軽さ。

Google Chromeの翻訳機能で日本語になっています

当日は獣医のアンナに迎えられた到着からお会計まで30分ほど。すごい速さで空いた口が塞がらないかった。そしてお会計は€62。効率の国ドイツ!

2023年7月時点の金額

EUのペットパスポートには犬の写真を貼る箇所もあるので、犬の写真を貼ればまるで人間のパスポートのよう。さぁ、これでリリもヨーロッパの旅する犬になったよ!


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