見出し画像

手書きが楽しくて仕方ない

 昨年春から再び紙の手帳を使い始めたことに加えて、昔ずっと愛用していたけどしばらくなくしていた万年筆を見つけたことによって、最近自分の中で「手書き」のブームが到来しています。

 もともと手でモノを書くのは好きでした。学生時代は手帳を使っていましたし、思い通りに綺麗にまとめられたノートを見てニンマリしていたものでした。
 ですが最近は何かを書くといえばスマートフォンやパソコンばかり使う日々。だって早くて綺麗で便利だから。手書きなんて遅いし疲れるし、普段書かないもんだからたまに書くと筆跡はブレブレ、書いた自分の文字の汚さや癖に嫌気がさす……という状態でした。

 ですが手書きを続けていくと、手書きの味わいを楽しめるようになってきました。

 筆記具はそれぞれ異なる特徴や書き味を備えています。
 ペン先の滑りやすさやインクの量・濃さ、ペンの重心、太さ、握り心地など……そういうキャラクターの違いを楽しんだり、場面によって使い分けたりする楽しみがあります。

 筆跡の状態によって自分の内面を見つめ直すこともできます。
 思った通りに線が引けて文字が整っている時は精神的にも安定しているとか、ペンが走りがちな時は何か焦ってたり不安定になってるとか。
 ペンを使って字を書くことで精神を研ぎ澄ましたりメンタルコントロールすることができる気がします。

 自分と向き合うという意味では、デジタルツールに比べて遅いという手書きの特性は、メリットにもなり得る気がします。
 今この文章はスマホで書いていますが、フリック入力で次々に文字が書ける分、思考内容が次々に展開していき色んな考えが頭の中に瞬時に現れては消えるのを繰り返し、(それがプラスに働く場面ももちろんあるんですが)時々脳が疲れてしまいます。思考があちこちにとっ散らかるとでも言うんでしょうか。
 そんな時に手でゆっくり文字を書くと、言葉のひとつひとつを大切にじっくり噛み締めながら、脳を落ち着かせて深く考えることができる気がします。
 文字を書くのは疲れてストレスが溜まることだと思ってましたが、最近では一種のヒーリング効果やストレス解消効果があるのではないかと感じるようになってきました。

 生活のあらゆる場面でデジタル化が進み、もはや手で文字を書かなければいけない場面というのはほとんどないように思います。
 だからこそ、手で文字を書くということを「やらなければならない義務的な作業」としてではなく「生活を豊かにして愉しむための趣味」として味わえるのかなと考えています。

 最近手書きをしてないなあと思ってるそこのあなたも、たまにはぜひ楽しむためにペンと紙で何か書いてみませんか?
 なにも高級な万年筆と上質な紙を用意して大仰に取り組まなければならないようなものでもありません。私自身、そんなに高価なものは持っていません。
 どこにでもあるメモ帳やノートの紙と、100円のボールペン1本さえあれば十分楽しめます。そう考えると非常にコスパが良くお手軽な遊びです。
 日記を書いてみたり、本やネットで見つけた気になる言葉を書き留めてみたり、ToDoを箇条書きで連ねてみたり、いま頭の中でボンヤリ浮かんでる考えをただただ紙の上に落とし続けてみたり……何をどう書くかも自由です。字の丁寧さ、大きさ、紙の余白をどれだけ取るか……それらも完全にお好みで好きにしていいです。何にも縛られず、自分勝手に紙とペンを使ってみましょう。

 さて、ここからはお気に入りの文房具をご紹介……といこうかと思いましたが、これを始めると記事が長くなりすぎます。
 気が乗れば、また別の機会に紹介させていただきたいと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?