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眠り

 今年も春になりました。桜はまだ咲いていない。

 休みの日に限って雨なので、基本的にはイライラしてる。でも、生きているだけマシ。何より生きているのでどんなに雨でイライラしても、晴れの休日を過ごせる日が来るのだから。

 最近あまり語らなかったネットカフェ事情。やはりいつでも闇の深い空間。

 色々なお客様が居る場所。久々すぎて決まり文句も無くなったエッセイ。

 なかなか部屋から出てこないお客様も多く、大体寝坊である。

 常連の方がフロントで姿を見ないと、不安になってしまう。そして、その不安は大体当たる。

 実は何らかの病気で意識が無くなっていた。細かいことは語れないけど、病院へ運ばれた。

 細かいことは語れないけど、多分目を覚ますことはない。助かったとしても、目を覚ますことはない。

 目覚めるにはあまりに眠りすぎていたと感じる。だからこそ、晴れる空、開く花、肌を照らす熱。それらはこれから眠りの中で感じることもなく、さらに深い眠りへひたすら落ちるだけだと思う。

 救いなのは仏様になる前に、お客様としてお送りする事が出来たことだろう。

 こんな狭い空間で仏になるなど、そんな無粋な人生もないだろう。

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