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お金が無くなった者の末路(2)

 ネットカフェで仕事をしていると、本当に色々な人と出会うことが出来る。普通の学生の人から、刑務所に入っていたようなアウトロー系な方まで。女性のお客様も勿論来店される。

 そして、来店される人は日本だけではなく、外国の方も来ることがある。データの整理だったり、何かの調べ事で来店するケースだ。

 基本的に日本語を話せる人が来てくれるのだが、時々日本語がおぼつかないレベルの外国人が来店される事がある。過去に言葉が通じない人は正直来店してほしくないと他のエッセイで語った事があったと思うが、要するに店内ルールを理解して頂けない可能性が高いからだ。

 店内を利用するには店舗のルールを理解してもらう必要があり、それを満たせない人は原則入店させてはらないというのが、お店を利用する最低条件だと私は思っている。その時、こちらの言葉を理解出来ないという事は、こちらの説明を理解出来ないという事なので、守ってもらうべき事を守ってもらえない状況を作ってしまう。

 結構言葉が分からなくても困らないというように相手は思ってしまうようなのだが、己の常識でしか動かなくなってしまう。それが私は頭を悩ませてしまう。

 しかし、もうそこはある意味の諦めが生じており、平和に帰っていただければもうそれで良いと、その時は思っていた。

 今回遂に警察を呼ぶ事態に発展してしまった。

 外国の人は、日本で買い物をしたり、サービスを受けた後の支払いにクレジットカードを使う人が多い。ほぼ大多数はキャッシュレスで行動をしていると思われる。

 私のお店も当然クレジットは扱うことが出来る。が、稀に外国のカードでは普通の処理をされず、ユーロで支払うかどうかの選択をさせるタイプのカードに出会う。

 今回もその手の外国人と当たってしまい、クレジット端末から印刷されたレシートをお客様に見せ、お客様に操作をしてもらおうとしていた。しかし、この時点でお客が何も操作をしてくれない。日本語しかわからない私は、グーグルの翻訳機能を使って何とかやってほしい操作の説明をした。

 そして苦労の末、やっと支払いが完了するかと思ったその時である。

取引不成立 このカードのご利用は出来ません。エラーコード〇〇

 と、いった形でカードが使えなかったのである。この説明をしようにも、英語が分からないので結局まともなやりとりが出来ない。言語がそもそも違うので、細かい説明が出来ない。そこで別のカードを使ってもらうか、現金精算をお願いするも、ほかにカードもないし、現金も持ち合わせていない。

 最悪なのは携帯電話も持ち合わせておらず、パスポート以外の身分証もない。なので、この状態では支払いが出来ないので無銭飲食扱いである。所持金不足に陥るときは、大体卸しに行ったり、誰かに立て替えてもらうなり、何らかの方法を選択することも出来るのだが、日本に住んでいる訳ではないので、支払い方法の確定が出来ない。

 そうなると結局店舗での対応が限界に達してしまい、警察を呼ぶしかなくなってしまったのである。

 お客様曰く、ほかの所では使えた!と言い張るのだが、私の店舗が最後の訪問先なのだから、それより前に使えることは疑問じゃない。

 問題は、限度額を超えたのか、そもそも対応しているカードじゃなかったのか、何らかの問題があるから使えないのである。

 クレジット端末が置いてあるお店が、必ずしもそのカードが使えるとは限らない。そもそも支払い方法の確認を取れない状態でサービスを受ける事自体がナンセンスなのである。

 ここは日本である。日本の言語は日本語である。英語で接してもらえることを前提で来ないでほしい。

 いや、言語の問題ではない。最低でも施設を利用する為に必要な日本語対応力を身に着けるか、幾らかの日本円は用意してから来店して頂きたい。日本人ですら、キャッシュレスで痛い目を見ている人を見かけるのに、言葉のやり取りが出来ないのはもはや論外である。

 正直今後、日本語を理解出来ない(先払いの取引が出来ない)相手の入店を一切断ろうと思っている。

 もし言葉が理解して頂けていれば、先払いだったり後払いだったりという説明も出来るし、支払い方法の説明だって出来る。

 今回の件で、日本語が理解出来ないという事は、入店条件を満たしていない事の証明となってしまったので、間違いなく日本語が分かっていない外国人の入店を断るだろう。例え私が英語を話せるようになったとしても、ほかのスタッフに業務を引き継いで上がってしまえば、そこで結局詰んでしまうので、やはり入店を断るだろう。

 お陰でその対応をしている最中、お店の機能は滅茶苦茶になった。そしてお客とは、そういう時に限って殺到するものだから。

 間違いなくあの日の私の表情は、フロントマンとしての資質を失っていた。そして、条件を満たさぬお客の入店をさせてはいけないという信念が、より確固たるものとなるだけであった。

 今回外国人に対してかなり厳しい意見を綴ってしまったが、シンプルにお店のルールを理解出来ない、条件の理解が出来ない時点でお店の入店条件を満たせないので、本当にその状態での利用は控えて頂きたい。涙を流すのは従業員だから。

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